約1万年前から湧出!!登別温泉の歴史と夫婦が紡ぐ物語・泉質に効能も

登別温泉

このブログは、北海旅行をしたい方たちに読んでいただいて、楽しい北海道旅行のお手伝いが出来るように、北海道観光情報をお伝えします。

ゆめ
ゆめ

今回は、東洋一の温泉。

温泉のデパートなどといわれる、道南きっての温泉地登別温泉をご紹介します。

登別温泉は、約一万年もの昔の火山活動によって地獄谷から温泉が湧出いたしました。

昔アイヌの人たちは、『ヌプリペツ』と呼んでいました。

これは、〝白く濁った川〟または、〝霊験あらたかな川〟という意味で温泉街の中央を流れるクスリサンペツ川が温泉を含み白く濁っていたことと、この温泉があらゆる病気によく効くためこの名がつけられたと思われます。

アイヌの人たちは、この温泉を薬湯として使っていました。

ゆめ
ゆめ

アイヌの人たちが住んでいた頃は、傷ついた鹿とか熊がその傷をいやすために温泉に入っていたとか?

動物も傷を治すすべが分かっていたんですね!!

登別温泉の歴史

登別温泉の歴史は古く1785年(天明5年)頃に、最上徳内(もがみとくない)がこの地を訪れ

北方地域見聞記「蝦夷草紙」に次のような紹介文を載せました。

ノボリベッという小川有り、この川上に温泉湧き出て、流れ来るため白粉と紺青をかきたてるが如し、一日も水底の見ゆることなし

最上徳内

登別温泉が初めて文献上に紹介されたのでございます。

1845年(弘化2年)頃には、北海道名づけの親である探検家、松浦武四郎がこの地に入りました。

松浦武四郎は、『東蝦夷日誌』の中で当時の温泉の様子を次のように書いています。

濱(幌別の)少し過ぎてヌプルベツフト(登別川)(川有、幅六七間)温泉川の義也。又(ヌ)は湯、ブルは強きにて、温泉強き義共云。・・・・ヌブルベツ〔登別〕越て野道也。開墾せば頗る好しからん。・・・・岩坂切通し少し下りて温泉場、今は止宿所も出来、湯治人も居たり。筵を(むしろ)を河中に敷きて浴せしが、今は川の上に屋根を架、二川(西、シュンベツ、水川也)東、クスリサンベツ、熱湯也)合わせて程よき湯にしえあひる也。硫黄にして臭気甚だし。また、岩間より先年は五六尺の噴き上がる處と二ケ所有しが、當時はなく成、其の頃観音薬師の小堂有しが、是も見えず成りぬ。其の土地も餘り開くれば、其水勢薬効も薄らぎやに思はる。

松浦武四郎

この頃すでに止宿所(ししゅくしょ)ができて、湯治人もいたと書かれていますね。
当時はまだ道路などもなく、うっそうとした原始林の中を歩いて温泉に行ったのですから止宿所といっても掘っ建て小屋のような感じだったのでしょうね。
※止宿所(ししゅくしょ)は宿の事です。

1857年(安政4年)、近江商人の岡田半兵衛が地獄谷で硫黄を採掘するために登別温泉に入りました。

私費で人夫用湯治止宿小屋を建設したり、道路の道路を開削をはじめ人夫用湯治止宿小屋を建設いたしました。

滝本金蔵物語

登別温泉の「湯治の祖」と呼ばれる滝本金蔵(滝本金蔵)が登別に入ったのは、1858年(安政5年)岡田半兵衛の一年後の事でした。

滝本金蔵は、江戸で大工となり安政5年箱館奉行の雇吏、新井小一郎に従い蝦夷地(えぞち)北海道にやってまいりました。

当時は、長万部(おしゃまんべ)に住んでいましたが幌別(現登別)駅逓の建設に携わっていました。

妻の佐多さんは、ひどい皮膚病に悩んでいました。
丁度そのころ登別に皮膚病にとっても効く温泉があるという噂を聞きつけて金蔵さんと佐多さんは、道なき道を歩き、笹をかき分け、山道に分け入りやっとの思いで登別温泉に到着しました。

金蔵さんは、そこに妻佐多さんの治療のために小さな湯小屋を建て、湯治を始めたのです。

やがて佐多さんの皮膚病はきれいに治ったのです。

金蔵さんは、その効能を広めたいとの思いで湯守りの許可を取り、湯宿を設けました。

私費で道路工事を行い道ができると、たくさんの湯治客が訪れました。

明治時代中盤頃からは、登別温泉は社交場として普及し金蔵さんは、温泉宿を建てて、新しい道(現在の道路)を整備し、現在の基礎を築いたのです。


この時に建てた温泉宿が現在、登別温泉で一番大きな宿、第一滝元館の始まりでございます。

ゆめ
ゆめ

現在登別温泉は自然湧出量1日1万トンというお湯が湧出しています。

源泉温度は、45℃~90℃の高温、そしてなんといって9種類もの泉質が魅力です。

一つの温泉地で、これだけの数が湧出しているのは世界的にも珍しく「温泉のデパート」と呼ばれる由縁です。

古くから湯治場として病気、怪我の療養に利用されていました。

近年では健康な人がリフレッシュや健康増進のために温泉来られる方がたくさんいらっしゃいます。

ゆめ
ゆめ

次のページは、登別温泉の温泉の種類・効能のお話です。

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