道北エリアは、上川・留萌・宗谷管内を中心とした広大な自然と厳しい寒さが特徴です。氷点下40℃を記録する地域もある豪雪地帯であり、旭川市のような都市機能と、天塩町のような日本海・大河(天塩川)に面した豊かな自然・産業が共存するエリアです。
道北の地名は、アイヌ語の地形・自然描写に由来するものが多く、特に天塩川(簗の多い川)や忠別川(太陽の川)など、雄大な河川や山岳(天塩山地)に根ざした名称が特徴です。
① 比布(ぴっぷ)
正解:ぴっぷ
旭川の隣町。北海道でも有名な難読地名。
アイヌ語由来ですが、諸説あります。
アイヌの言語学者知里真志保の説では、「ピピペッ(石のごろごろしている・川)」が転訛し、「ピッペッ」、「ピプ」あるいは「ピピ」へと変化それが由来とされています。

昔は、「ピップエレキバン」で人気沸騰。
1980年樹木希林さんが出演したCMで駅のホームが映り、
珍しい地名と相まって人気が出ました。
2019年からPIP相互応援大使となり転入・婚姻・出生の際に
ピップ製品がプレゼントされます。
② 愛別(あいべつ)
正解:あいべつ
「えべつ」と間違える人が多い。
アイヌ語の「アイペッ(矢、或いはトゲ・川)」が由来とされます。

雄大な大雪山連峰の麓にあるまち。
きのこ栽培が盛んで今では北海道一の「きのこの里」として知られています。
③ 剣淵(けんぶち)
正解:けんぶち
アイヌ語の「ケネペツ(はん の木の多い川)」を語源としています。
明治32年に屯田兵によって拓かれたまちです。

絵本を題材にまちづくりで有名です。
平成16年に、新しくオープンした「絵本の館」が、絵本の里づくり活動の拠点施設です。
ここには、世界中の絵本、約45,000冊を収蔵し、全国への貸し出しも行っています。
④ 和寒(わっさむ)
正解:わっさむ
初見で読める人はかなり少ないです。
アイヌ語で「ワッサム(オヒョウニレの木の・傍ら)」に由来します。

塩狩峠の麓に広がる恵み豊かなまちです。
盆地特有の機構で、夏と冬では実に60度を超える驚異の温度差があります。
雪の下で保存することによって、おいしさを増した越冬キャベツが有名です。
⑤ 士別(しべつ)
正解:しべつ
アイヌ語の「シペッ(大いなる川)」が由来です。
「ひつじ(サフォーク)」を顔としたまちづくり運動が、市民と行政が連携して長年にわたって進められています。

北海道には、標津と士別2つのしべつがあります。
同じしべつですから道産子は、
士別市は武士の士の字を使っているので、「侍(さむらい)しべつ」、
標津町は鮭がたくさん穫れるので「鮭(さけ)のまち」と
区別して呼んでいます。
⑥ 幌加内(ほろかない)
正解:ほろかない
そばの産地で有名。

幌加内には、日本一が3つあります。
冷涼な気候、昼夜の寒暖の差、日中の気温上昇を穏やかにする朝霧などの自然条件がそば栽培に適していたこと等から作付面積が増え、1980年(昭和55年)に日本一になりました。
雨竜第一ダムによって堰き止められたダム湖・朱鞠内湖(しゅまりないこ)は、常時満水位までの面積が2,373ha(東京ドーム約507個分の広さ)で、人造湖としては日本一の広さがあります。
1978年(昭和53年)2月17日に幌加内町母子里で日本最低気温の公式記録、マイナス41.2度を記録しました。
日本一が3つもあるなんて凄いですね。
⑦ 音威子府(おといねっぷ)
正解:おといねっぷ
北海道トップクラスの難読地名。
アイヌ語の「オ・トイネ・ㇷ゚」に由来し、「川尻(河口)が泥で汚れているもの」「濁りたる泥川」を意味します。

北海道で一番小さな村。
音威子府村の面積は、東京23区の合計面積(約620平方キロメートル)の半分以下です。
面積の約86%が森林で占められており村の殆どが森林です。
更に、2025年時点で人口が約600人強と非常に少ないため、人口密度が低いことで「小さな村」という印象が強くなっています。
そばの実の甘皮まで使って製麺している黒いそば。
音威子府の駅そばは日本最北端として有名です。
⑧ 中川(なかがわ)
正解:なかがわ
普通に読めます。
アイヌ語で「ポンピラ(小さい・崖)」と呼ばれていました。

北海道北部に位置する中川町は、町の86%を森林が占める森林のまちです。
森林の約8割を天然林が占め、豊かな森に、さまざまな生き物が暮らしています。
明治期からアンモナイトの化石が発掘され、「化石の里」として町おこしを行っています。
⑨ 天塩(てしお)
正解:てしお
しじみが特産。
アイヌ語の「テシ・オ・ペッ(梁が・多い・川)」に由来しています。

北海道内第2位の長さで北海道遺産に選定されている大河、天塩川の河口に位置するまちです。
天塩川流域では天然記念物のオジロワシやオオワシを見かけることがあります。
特産のしじみは、エキスがたっぷり出るのでそれを使ったラーメンや潮汁などが有名です。
⑩ 雄武(おうむ)
正解:おうむ
これが読めたらすごい、かなりの難読。
アイヌ語の「オムイ」(川尻・塞がる・所)、あるいは単に「オム」(川尻・塞がる)が町名の由来と言われています。

オホーツク海の海産資源が豊富。
特に雄武の毛ガニは甘みがあって最高です。
広々とした土地では、畜産業も盛んです。
オホーツク海に面するこのまちは、素晴らしい日の出を見れるまちとしても知られています。
まとめ|道北は難読地名が多い
どうして道北は、難読漢字が多いのでしょう。
アイヌ語の響きに、明治以降の開拓者が漢字を当てはめた「当て字」だからです。
漢字そのものの意味は無視され、表記として漢字が使われているため、漢字から地形を想像しにくい地名が多いです。
アイヌ語の「発音」を重視して漢字を当てたため、意味が通じない熟語になってしまいました。
大きな川があり森林地帯の多いこの地域は、アイヌの伝統が色濃く残る地域でもあります。
アイヌ語地名の意味を考えながらの旅も楽しいですね。
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