
知床半島のほぼ中央にそびえるこの山は「日本百名山」のひとつ、また数多くの高山植物の咲く「花の百名山」にも選ばれています。
数多くの登山者が、あこがれ訪れる山です。
登る時期、登る時間で刻々と姿を変える羅臼岳は、登山する事によってより深く思い出に残るでしょう。
羅臼岳山頂は、知床で一番高い展望スポットです。
この記事では羅臼岳でなければ見る事ができない、オホーツク海・紅葉・雪渓など、時を忘れるような美しさを、余すところなくご紹介します。
登山中に出会う絶景ポイント
羅臼岳は、「知床富士」とも呼ばれ優雅にその裾野を引く美しい山です。
遠くから羅臼岳を見るのも楽しいですが、この山の魅力は登山をしながら見る景色、そして登り切った山頂から見る素晴らしいロケーションでしょう。
羅臼岳の登山は鬱蒼とした深い森から始まり高山植物のお花畑、そしてダイナミックな岩稜帯へと変化する風景でワクワクを誘います。
オホーツク展望台
岩尾別温泉を出発しておよそ30分、ずっと森の中を歩いてきて「なんか疲れたな」と思ったころ、木々の間から海が見えてきます。
「これがオホーツク海です!
こんなにきれいに見える、霧がかかってなくてよかったですね。」
オホーツク海を見下ろす「オホーツク展望台」です。
晴れた日には、海が濃く深い青色に輝きます。
この美しい青は『オホーツクブルー』とも呼ばれています。
「空気もとってもおいしいですね。肩の力を抜いて、はい深呼吸」
この後も登っていくと、所々の展望が開けオホーツク海が見えます。
「がんばれ、がんばれ!と背中を押してもらっているみたいですね。」
羅臼平
羅臼平では、岩尾別温泉コースと羅臼温泉コース、それに硫黄山に向かうコースも合流します。
「ほら目の前に頂上が見えますよ。あの一番上まであと1時間みんな頑張って。」
頂上の右側は根室海峡、海に浮かぶ国後島が見えます。
根室海峡が雲海に包まれている時に、その上に黒々と横たわる国後島が見えることあります。
国後島は本当に近いです。
羅臼から国後島まで25㎞しか離れていないのではっきり見えます。
叫んだら声が届きそうですね。
でも、今は自由には行けません。
山頂を見ながらハイマツに囲まれた登山道を歩きます。
緑濃いハイマツの道を歩けば吹き抜ける風が心地よく、オホーツク海・根室海峡・国後島の絶景を見ながらの登山は爽快です。
山頂
「お疲れ様~山頂です。最後の大きな岩を登るのは大変でしたね。」
でも、この雄大な景色を見てください!
360°の大パノラマというのは、この山のためにある言葉ではないかと思います。
「登山中つらかったことも苦しかったことも、この景色がすべて忘れさせてくれます・・・」
知床連山・オホーツク海・根室海峡・国後島そして登山者の笑顔、どれもきらきらと輝いています。
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羅臼岳ならではの景色
世界遺産の知床、原生林が続く山々とそれを取り囲むオホーツク海と根室海峡。
その美しさは、羅臼岳ならではの景色。
神々しいまでのこの美しさはいつまでも残していきたいと願うものです。
オホーツク海
「オホーツクブルー」といわれるオホーツク海の色は、普通の海より黒っぽく沈んだ深い青が特徴です。
真っ青な空と白い雲、そこに「オホーツクブルー」の深い青。
この組み合わせは、他では見れないここだけの色です。
冬になればオホーツク海は純白の「流氷」で覆われます。
知床でも1月下旬から2月上旬にかけて流氷が接岸し始め、その厚さは40~50cmにもなります。
まるで小山か丘のように流れてきた流氷は接岸してしまうと、海と陸の境界線が曖昧になりどこまでが海か、どこからが陸なのかわからなくなります。
この時期の知床はどこを見ても真っ白。
知床の山々も、温泉街の建物の上も道路も海も
全てが真っ白の白銀の世界です。
国後島
知床半島から見える国後島(くなしりとう)。
青い海の向こうに見える島は手を伸ばせば届きそうです。
あまりの近さに誰もがびっくりします。
豊かな自然環境が広がり、天候や生息している動物生物は知床と酷似していて、国後島にも冬季にはオホーツク海から流氷が押し寄せます。
これだけ近いのですから国後島と知床半島は、地質学的に「兄弟分」と言われるのもうなずけます。
季節ごとに変わる羅臼岳の景色
山では6月上旬から雪解けが始まり、雪が消えた斜面から高山植物が咲き始めます。
登山シーズンが始まり山に足を踏み入れるとまず迎えてくれるのは可愛い花々です。
例年7月上旬に登山道の雪解けを待ち、入り口の閉鎖が解除されます。
登山道にはまだ積雪が残っている所もあり、傾斜のある雪上では、軽アイゼンが必要なところもあります。
日々花は増え登山者を歓迎します。
登れば登るほどお花の種類も数も増えます。
「花が咲き蝶が舞う姿はまるで天上のお花畑のよう。
お花の色が折り重なり油絵だと絵筆を持ちきれないほどですね。」
登山開始直後の7月上旬から8月にかけて高山植物が見頃を迎えます。
この頃が最もお花畑を楽しめるベストシーズンです。
高山植物は、岩陰にひっそり咲くというイメージが大きいですが、羅臼岳は登山道開通時に、すでにたくさんの高山植物が咲いています。
羅臼岳で夏山と言えるのは7月中旬~8月いっぱいまでです。
7月も中ほどになると登山道上の雪は徐々に消えますが、日陰や沢筋には雪渓が残ります。
「雪の白と山の緑、空の青に色とりどりの花…様々な色を楽しめるのも魅力です!」
雪の多い年には8月上旬まで雪渓歩きを楽しむことができます。
高山植物も知床の山も、7月中旬〜8月が一番の見頃!眩い絶景が広がるベストシーズンです。
羅臼岳に咲く花々は、あまりの種類の多さに虹色の彩りのように色が重なります。
このころになると山頂付近の雪渓も、ほぼなくなってきてちょっと寂しいです。
9月に入ると羅臼岳頂上付近の気温は平均気温が約6°Cくらいまで下がり寒さを感じる日もありますよ。
早くも山頂付近では初雪が観測されることがあり、山頂部分では9月中旬から木々の紅葉が始まりました。
羅臼岳を包む広葉樹の原生林が紅く色付き始めるのです。
紅葉をみながらの登山は、この時期の羅臼岳だからこそできる貴重な体験です。
日中と朝晩の寒暖差が大きい羅臼岳ならでの、鮮やかなくっきりとした色が見られます。
よく錦絵のようなと形容される紅葉。
羅臼岳の紅葉は色のバリエーションが多く、赤や黄色の色も同じ色は2つとありません。
「まるで千代紙を貼り重ねたような色彩に、思わずため息が出ます。」
10月初旬には知床五湖の湖面にも、赤や黄の色が映り込み麓でも紅葉が見られます。
色がもっとも濃くなる10月中旬ごろには、初雪の日もあり雪の白も混じって美しい景色が広がり、登山道にもうっすらと雪が見られる日があります。
真っ赤に紅葉し赤い実を揺らすナナカマドの木。
雪を帽子のようにかぶるその姿は、秋から冬へ移り変わる季節を名残惜しむようです。
このころは日が短くなったり、雪が降ったりする場合があるので、紅葉を見る登山はスケジュールに余裕を持って計画しましょう。
写真好きにおすすめの楽しみ方
知床半島最高峰1661mの羅臼岳は、どこを切り取ってもベストタイミング。
青い空に白い雲、青く眩いオホーツク海。
小さな高山植物が咲き誇ったお花畑。
湧きだす水も小さな石さえもすべてが思い出。
知床の山は、太古の怪獣の背骨を思わせるように連なり、
今は他国の国後島がポカリと浮かぶ
登山者の汗は美しく笑顔が輝く。
思わずシャッターを押し忘れるような景色に出会える。
登ってよかった・・・
まとめ
羅臼岳登山。
初心者も体力をつけ、きちんと準備をすれば登れる山。
登り方はそれぞれ、友達とわいわいガヤガヤ登るもよし、不安なら登山ガイドと一緒に登るといい。
ただ無理だけはしないように。
ちょっと大変だけどその達成感と登山中や頂上での絶景とお花畑。
本当に頑張ってよかったと思える山。
熊鈴をジャラジャラ鳴らしながら、一歩ずつ山頂を目指してください。
きっとその先には、「登ってよかった」と思える景色が待っています。
熊鈴や熊スプレーは現地でも購入できますが、在庫が限られている場合があります。
特にハイシーズンは品切れになることもあるため、事前に準備しておくと安心です。
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👉知床は宿が少なく、特に夏・紅葉シーズンはすぐ満室になりますので、
早めの予約がおすすめです


