
北海道・十勝平野をゆったりと流れる十勝川。
広大な空とどこまでも続く大地。
雄大な自然に抱かれた温泉郷は、訪れる人の心と体をやさしく癒してくれます。
川のせせらぎを感じながら湯に身をゆだねる時間は、まさに至福。
「十勝川温泉」は、都会の喧騒を忘れ、深く深呼吸したくなるような温泉郷です。
昔、アイヌの人々は十勝を「トカプチ」と呼んでいました。
「トカプ(乳)」を語源とするその名は、十勝川の河口が二つに分かれ、乳房のように見えることに由来するともいわれています。
まだ十勝平野が原生林に覆われ、葦が生い茂る湿地帯だった頃。
小さな沼からは生ぬるい湯がこんこんと湧き、冬でも凍らないその場所は、鳥や獣たちの憩いの場でした。
アイヌの人々はそこを「薬の湯」と呼び、大切にしてきたそうです。
それが、今の十勝川温泉のはじまりです。
今回の記事では、「十勝川温泉」の歴史、温泉の泉質・効能などの特徴、日帰り入浴について詳しくご紹介します。
また、「十勝川温泉」でゆっくりくつろげる人気のお宿も合わせてご紹介しますので参考にしてください。
明治から続く「十勝川温泉」の歴史
「十勝川温泉」は、令和2年(2020年)に開湯120周年を迎えました。
古くから親しまれた「十勝川温泉」の歴史を見てみましょう。
開湯と草創期
温泉の最も古い記録は、明治のはじめです。
明治7年(1874年)「北海道地誌要領」に「音更川湯、河東郡ニアリ、泉質未詳」と書かれています。
明治後期には、入植してきた開拓者が温泉を利用するようになりました。
明治33年(1900年)、依馬嘉平が自然に湧いていたぬるま湯を1メートル四方の箱に引き、沸かして近所の人々と利用したのが本格的な温泉の始まりでした。
やがて大正2年(1913年)、前田友三郎が手掘りで温泉を掘削。
30〜36℃の湯が吹き出し、2階建て70坪という立派な旅館が誕生します。
これが現在の笹井ホテル の前身です。
発展と温泉街の形成
昭和3年(1928年)には雨宮駒平が機械工法によるボーリングを試みて、湯量も豊富な42℃の温泉掘削に成功したのです。
このときの温泉は「下士幌温泉」と呼ばれていました。
昭和8年(1933年)に当時の代議士だった三井徳宝が「十勝川温泉」と名付けました。
昭和9年(1934年)頃には、「笹井旅館」、「雨宮館」、「十勝川温泉ホテル」、「観月」と4つの温泉旅館が建ちました。
旅館の周りには、小料理屋や雑貨店、土産店もできてだんだんと温泉街の形が整っていきます。
帯広からはバスも運行したり、渡し船で十勝川の対岸からでもいつでも行き来できるようになりました。
交通の便が良くなると多くの人が温泉に入るために訪れました。
温泉は活気づき賑わいのある温泉になったのです。
「十勝川温泉」の泉質や効能

「十勝川温泉」の泉質は、世界的にも珍しい植物性の温泉「植物性モール泉」です。
日本で温泉といえば火山の温泉がほとんどです。
地表に降った雨や雪は、地中にしみ込んで地下水となります。
火山地帯では地下数㎞~10数㎞の部分の、岩石の割れ目や隙間にマグマがたまってマグマ溜まりをつくっています。
このマグマ溜まりは、800~1000℃という高温になっているのです。
地下水がマグマ溜まりの熱で温められ地表に湧き出してきたものが火山性の温泉です。
もちろん自噴している温泉もありますが、人工的なボーリングなどによって採掘され湧出している温泉もたくさんあります。
「十勝川温泉」は、深層地下水型の温泉です。
マグマが冷えた高温岩帯と呼ばれる高温の岩石が地下にあります。
降水の一部が地中にしみ込んだ地下水が、高温岩帯や地下増温率による地熱を熱源として温められるのです。
地下では、深度が深くなるほど地温が上昇し、一般的に100mごとに温度が約3℃ずつ上昇すると言われています。
これを地下増温率と呼んでいます。
平野・盆地の地下深部に 層状に含まれているものです。
十勝平野の場合、一般に深さが 100m増す毎に3℃前後の地温上昇があります。
深さ1000mで40℃前後、深さ1500mでは55℃前後の地温に達することが知 られています。
帯広市街など平野中心部の地下1000mより深い所からわき出る温泉の泉温が50℃前後です。
これに対して、十勝川温泉では地下500~700mから55~60℃の高温泉が湧き出ています。
「十勝川温泉」は、十勝川の河畔に自生していた葦などの植物が長い時間をかけて堆積し、できあがった亜炭層を通って湧き出ています。
このため、モール温泉は亜炭などの腐植物(フミン質)を多く含んでいます。
アルカリ性の温泉で美人の湯としても知られています。
「モール」とは、亜炭などをさすドイツ語に由来しています。
やや茶褐色の湯は植物性でまろやかなため皮膚を刺激せず、ちょっととろみのある温泉に浸かると入浴後は肌がしっとりつるつるになります。
アイヌの人々には「薬の沼」として伝えられていました。
平成16年には北海道遺産に選定され、地域一体となって貴重な資源の保護に努めています。
泉質はナトリウム塩化物・炭酸水素塩泉(弱アルカリ性低張性高温泉)。
適応症は神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、痔疾患、慢性消化器疾患、慢性皮膚病、病後回復期、疲労回復、健康増進、虚弱体質、慢性婦人病、冷え性、きりきず、やけどなどに効能が期待されています。
「十勝川温泉」で楽しむ日帰り入浴
宿泊するのは、ちょっと無理だけどドライブの途中温泉に入って手足を伸ばしたいな!
そんなときは、日帰り入浴をしている温泉なんてぴったりですね。
「十勝川温泉」では、多くの宿で日帰り入浴が可能です。
それぞれに趣の異なる浴場があり、ドライブ途中の立ち寄り湯にもぴったりです。
また、道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉は水着で楽しむ新スポットです。
「十勝川温泉」日帰り入浴ができるホテル
「十勝川温泉」で日帰り入浴の楽しめるホテルをご紹介します。
十勝川温泉 ホテル大平原
十勝川温泉を代表する大型ホテル。
広々とした大浴場のほか露天風呂・エステバス・サウナなどでモール泉を楽しめます。
シャンプー / リンス / ボディソープ / ドライヤー
*ベビーチェアの無料貸し出しがあります。
| 料 金 | 入浴時間 |
| 大人(中学生以上) 1,000円 小人(3才以上)500円 ※タオル・バスタオルセット 200円 |
[平 日] 15:00〜21:00 [土日祝] 13:00〜21:00 |
〒080-0263
北海道河東郡音更町十勝川温泉南15丁目1
0155-46-2121
十勝川温泉 第一ホテル
日帰り入浴でも足湯カフェで足湯とオリジナルドリンクが楽しめます。
バスタオル、フェイスタオルの無料貸出しもうれしいポイントです。
| 料 金 | 入浴時間 |
| 大人 2,000円(税込) 小学生以下 500円(税込) |
13:00 ~21:00 (月・木は13:30 ~21:00) ※受付は21:00まで |
北海道河東郡音更町十勝川温泉南12
0155-46-2231
十勝川温泉 観月苑
保湿効果がある”美人の湯”「天然モール温泉」に浸るひとときを楽しめます。
バスタオル・フェイスタオルの無料レンタルですので手ぶらで温泉を楽しめます。
また朝風呂限定で、温泉と朝食バイキングを楽しめるデイユースプランもあります。
こちら からご確認ください。
| 料 金 | 入浴時間 |
| 大人(中学生以上)1,800円 1歳~小学生 500円 |
平日 午前5時~午前8時受付 午後1時~午後9時受付 土曜日・特定日 午前5時~午前8時受付 午後1時~午後3時受付 午後6時~午後9時受付 |
〒080-0263
北海道河東郡音更町十勝川温泉南14-2
0155-46-2001
十勝川温泉 笹井ホテル
ボディーシャワー・サウナ・檜風呂・つぼ風呂といった身体のリフレッシュを考えた各種お風呂を楽しめます。
和洋約30品バイキングを楽しめる朝風呂と朝食のセットプラン。
オープンキッチンで揚げたての天ぷらや焼き立ての牛ステーキが食べ放題。
ソフトドリンクも飲み放題の入浴と夕食のセットプランもあります。
| 料 金 | 入浴時間 | |
| 大人(中学生以上) 1,300円(税込) 子供 (3歳~小学生) 500円(税込) |
13:00~21:00 (最終受付20:00) (レンタル) フェイスタオル150円 バスタオル300円 |
|
| 入浴+朝食バイキング | 大人2,750円(税込) 小学生1,650円(税込) 幼児880円(税込) |
入浴・7:00~9:00 朝食・7:00~9:00 ※要予約 |
| 入浴+夕食ビュッフェ | 大人5,500円(税込)~ 小学生4,400円(税込)~ 幼児3,300円(税込)~ | 入浴・13:00~21:00 夕食・17:30~21:00 ※要予約 |
〒080-0262
北海道河東郡音更町十勝川温泉北15丁目1番地
0155-46-2211
十勝川温泉 富士ホテル
自家源泉から100%かけ流しで溢れ出る北海道遺産植物性モール温泉を楽しめます。
シンプルな浴槽ひとつのみで露天風呂はありませんが、加水無。加温無。循環無で溢れる温泉とサウナをお楽しみください。
十勝川温泉唯一の貸切風呂があります。
| 料 金 | 入浴時間 |
| [大浴場] 大人¥700 子供(3歳~12歳で)¥500 [貸切風呂] 2名様用 ¥2,000 3~4名様用¥2,500 (電話での事前予約制) |
13:00~22:00 (21:00まで入館) サウナ 16:00~22:00 |
〒080-0263北海道河東郡音更町十勝川温泉南14-1
0155-46-2201
道の駅も併設ガーデンスパ十勝川温泉

古くから温泉地として人気のあった「十勝川温泉」も徐々に観光客が減少してしまい、とうとう平成21年(2009年)には、温泉街中心部の大型ホテルが廃業してしまいました。
残された建物が廃墟化してくると、観光地としてのイメージダウンが著しく、温泉街は寂れた印象の町並みとなってしまいました。
温泉街に昔の賑わいを戻そうと十勝川温泉旅館協同組合、音更町が共同で十勝川温泉中心市街地再生事業に取り組みました。
廃墟化したホテルの解体撤去し、中心部には多目的広場を作りました。
目玉は、「ガーデンスパ十勝川温泉」。
水着着用で入るスパゾーンでは、モール泉を気軽に体験できます。
館内にはレストランやマルシェ、体験工房もあり、家族連れにも人気です。
周辺緑地や道路の整備などを行なわれ、平成28年(2016年)12月に開業しました。
その後、十勝川温泉旅館協同組合から音更町にここを道の駅にしてほしいとの要望があり、24 時間トイレの増設や屋根付き駐車スペースが整備されました。
令和2年(2020年)7月に北海道で128番目となる道の駅として誕生したのです。
☆「ガーデンスパ十勝川温泉」の営業案内
☆営業時間
5月~10月 月-木 9:00~19:00 / 金-日・祝 9:00~21:00
11月~4月 9:00~19:00 ※イベント開催時は21:00
☆休館日
休館日 / 5月~10月 毎月第2火曜日 / 8月 第4火曜日
休館日 / 11月~4月 毎週火曜日
〒080-0262
河東郡音更町十勝川温泉北14丁目1
Tel 0155-46-2447
Fax 0155-46-2533

温泉街には、十勝が丘公園が広がります。
芝生広場や足湯、直径18メートル秒針の長さ10メートル10センチの大きなの花時計「ハナック」。
のんびり散策するだけで、心がほどけていきます。
さらに高台の
十勝が丘展望台 からは、十勝平野を一望。
夕暮れ時、空がオレンジ色に染まり、大地がゆっくりと色を変えていく光景は忘れられません。
心ほどける、十勝の湯時間・・・
大地の恵みが何千年もかけて育んだモール泉。
雄大な景色と静かな時間。
十勝川温泉には、ただ「入浴する」だけではない、心を整える力があります。
北海道を旅するなら、ぜひ一度。
十勝の大地に抱かれるような、やさしい湯時間を体験してみてください。
「十勝川温泉」のおすすめホテル
摩周湖。阿寒湖などの観光地に行くにも便利!
「十勝川温泉」のおすすめホテルをご紹介します。
十勝川温泉 観月苑
十勝川温泉 観月苑は、昭和26年(1951年)7月11日創業の歴史ある温泉旅館です。
自慢のモール温泉とお食事が人気!
ワンちゃんと一緒に泊まれるお部屋もあります。
人気の温泉はこちらからご覧ください。
美味しそうなお食事の内容はこちらからご覧ください。
十勝川温泉 ホテル大平原
道民なら誰しも♪ホテル大平原~~~とコマーシャルソングを歌えるほど。
とろりとしたモール温泉とともにサウナ&エステバスも大人気。温泉とサウナ&エステバスはこちらからご覧ください。
好きなものを好きなだけ、笑顔でもりもり食べる食事は楽しいですね。
お料理はこちらからご覧いただけます。
十勝川温泉 笹井ホテル
リピートのお客さんも多い十勝川温泉 笹井ホテル
「来る度に食事が美味しくなってる」との口コミもあります。
旬の食材を中心に丁寧に作られたビュッフェです。
旅の醍醐味は、手足を伸ばして入れる温泉。
リフレッシュを考えて作られた温泉に浸かれば心も軽くなりますね!
温泉の様子はこちらからご覧いただけます。
「十勝川温泉」のまとめ
「十勝川温泉」は、雄大な自然に抱かれた温泉郷。
都会の喧騒を忘れ、深く深呼吸したくなるような温泉郷です。
昔、アイヌの人々は十勝を「トカプチ」と呼んでいました。
まだ十勝平野が原生林に覆われ、葦が生い茂る湿地帯だった頃。
小さな沼からは生ぬるい湯がこんこんと湧き、冬でも凍らないその場所を、アイヌの人々は「薬の湯」と呼び、大切にしてきたそうです。
温泉の最も古い記録は、明治のはじめです。
大正、昭和と温泉は活気づき賑わいのある温泉になったのです。
「十勝川温泉」の泉質は、世界的にも珍しい植物性の温泉「植物性モール泉」です。
「十勝川温泉」は、深層地下水型の温泉です。
マグマが冷えた高温岩帯と呼ばれる高温の岩石が地下にあります。
降水の一部が地中にしみ込んだ地下水が、高温岩帯や地下増温率による地熱を熱源として温められるのです。
十勝川温泉では地下500~700mから55~60℃の高温泉が湧き出ています。
やや茶褐色の湯は植物性でまろやかなため皮膚を刺激せず、ちょっととろみのある温泉に浸かると入浴後は肌がしっとりつるつるになります。
「十勝川温泉」では、多くの宿で日帰り入浴が可能です。
それぞれに趣の異なる浴場があり、ドライブ途中の立ち寄り湯にもぴったりです。
目玉は、「ガーデンスパ十勝川温泉」。
水着着用で入るスパゾーンでは、モール泉を気軽に体験できます。
館内にはレストランやマルシェ、体験工房もあり、家族連れにも人気です。
十勝が丘公園が広がります。
芝生広場や足湯、直径18メートル秒針の長さ10メートル10センチの大きなの花時計「ハナック」。
のんびり散策するだけで、心がほどけていきます。
さらに高台の十勝が丘展望台 からは、十勝平野を一望。
夕暮れ時、空がオレンジ色に染まり、大地がゆっくりと色を変えていく光景は忘れられません。
温泉とともに楽しめるスポットもたくさんあります。
ぜひ十勝川温泉のひとときをお楽しみください。















