北海道・中標津町にある一軒宿・「湯宿 だいいち」が人気です。
森に囲まれた一軒宿で聞こえるのは、宿の裏を流れる標津川の川音と鳥のさえずり・虫の声。
〝仙境の湯の里〟といわれる養老牛温泉・豊富な湯量の温泉と北海道の山海の幸を使ったお料理、そして夜になると訪ねてくる訪問者「シマフクロウ」。
俗世間から離れ静かに、のんびりリフレッシュできると人気のお宿です。
たくさんの方が、一度は泊まってみたいと思っているお宿。
「湯宿 だいいち」は、どんな宿なのかご紹介します。
養老牛温泉だいいちは森の中の1件宿
中標津空港から約25キロ、車で30分程。
森林が続き、秘湯と呼ばれるのにふさわしいところに「湯宿 だいいち」はあります。
養老牛・・・どのように読むでしょうか?
読み方は、ようろううしと読みます。
地元のお年寄りなどは、縮めてようろうしという方もいるそうです。
アイヌの人たちは、「イ・オロ・ウシ」と呼んでいましたが、それを・水に漬ける・ところという意味で樹皮などを温泉に漬けて繊維を作ったような跡も見られるところから、このように呼んでいたんですね。
「イ・オロ・ウシ」がなまって「ヨローウシ」となりこの地名に、はじめは「養老趾」とあて字をしたのですが、その後「養老牛」とあらためられて現在の地名になったのです。
北海道の地名については、こちらをご覧ください。

アイヌの人たちは、すでに400年も前からこの「養老牛」の温泉に入っていたようです。
大正5年(1916年)西村武重産という方が養老牛温泉にはいり、大正9年(1920年)に養老牛温泉で最初の旅館「養老園」を開業しました。
昭和4年(1929年)に根室の坂本与平さんが、養老牛温泉で2番目に「第一旅館」を開業しました。
「第一旅館」は、戦争のため廃業していました。
昭和47年(1972年)に今の経営者のおじい様が、「大一旅館」として引継ぎました。
その頃から温泉が素晴らしいし料理が美味しいと評判のお宿になりました。
その後「湯宿だいいち」となったのでございます。
以前は、「湯宿だいいち」「旅館藤や」「ホテル養老牛」の3件が営業していました。
「旅館藤や」「ホテル養老牛」が廃業してしまいましたので、「湯宿だいいち」だけが営業しています。

養老牛温泉は、平成28年(2016年)に、開湯100周年を迎えました。
普通の温泉地は掘削して温泉を掘りますがこの養老牛温泉は自然湧出した温泉で、86度の温泉が、こんこんと湧き出しています。
普通温泉に泊まるとなると、家族だったり、カップルやご夫婦が、多いですからお部屋もそのように作られているところが多いです。
このお宿、お一人で旅している方にもご利用いただけるシングルルームがあります。
大きなお部屋に一人だと割高になるところもありますが、最初からその設定ですから心配なく泊まれますし一人でも安心してお泊りいただけますね。
また、お部屋についている冷蔵庫は、電源は入ってますが中は空になっていますので、ご自分でお好きなものを持ち込んで使うことができますので便利です。
養老牛温泉の混浴大浴場で自然と一体になる
「湯宿 だいいち」は、標津川の川沿いにある1件宿です。
そんな大自然の中に作られた野趣あふれる温泉は、どんな温泉なんでしょう。
温泉の泉質は、ナトリウム・カルシウム・塩化物硫酸塩泉です。
この温泉に入りますと、あらゆる神経痛に効きめがあり、そのほか婦人病、腎臓病、糖尿病、ヒフ病にも大変良く効くということです。
無色透明の86度の高温のお湯は、豊富な湯量を誇り悠々と湯煙を漂わせています。
女性用浴室は、内湯3・露天風呂4・サウナ2
男性用浴室は、内湯3・露天風呂6・サウナ2
その他貸切風呂がありますが、浴場すべてが源泉かけ流しでございます。
季節ごとに変化する風情を楽しみながら入る露天風呂。
温泉附近は、エゾ松、トド松、イタヤ、タモ、センなどの樹木が多く、新緑の季節はすばらしいものです。
春の新緑だけではなく、夏の青々とした風景、秋の紅葉、冬の雪景色など、自然の美しさを一望しながら、温泉に浸かる贅沢な時間を過ごすことができます。
露天風呂が男性6個、女性4個。
それと川に面した一等地の露天風呂、合わせて10か所もあります。
川に面した露天風呂は混浴露天風呂になっています。
えぇっ!!とびっくりされた方もいらっしゃるでしょうか?
見られる?恥ずかしい?
確かに・・・でも案心してください!タオル巻きOKです。
女性用の浴室からは、下に降りていく感じですから他の人が入っていたら見えますので、誰も入っていないときに入るのがおすすめです。
混浴に入ることはあまり機会がないと思いますのでぜひ入って自然を体で感じてください。
魅力的な混浴露天風呂は、標津川に手が届きそうなところにあり、周囲を森や山々に囲まれています。
開放的な空間で温泉を楽しみ、自然の風景と一体となりながら、心身をリラックスさせることができます。
「湯宿 だいいち」では、長い間日帰りで温泉温泉を楽しむことができました。
大変人気のある温泉でしたが、2023年終了してしまいました。
残念ですね。
「湯宿 だいいち」の温泉は、こんな感じです。
この養老牛温泉には、もう一つ人気の野湯がありました。
痛ましい事故があった「からまつの湯」は、無料で入れた露天風呂でした。
事故があり残念ながら撤去されてしまいました。
養老牛温泉の宿泊・楽しみはフクロウ
「湯宿 だいいち」は、お料理やスタッフのおもてなしが人気の宿ですが、もう一つこれを目当てにこの宿にくる人気者がいます。
湯宿だいいちに夜な夜な訪ねてくる訪問者がいます。
絶滅危惧種のシマフクロウです。
湯宿だいいちに宿泊するほとんどの方が、シマフクロウに会いに訪れます。
夜も寝ないで、シマフクロウに会って楽しむ方もいますよ。
シマフクロウは、日本では北海道だけに棲んでいます。
シマフクロウの名前は、体にシマ模様があるから付けられたわけではなく、蝦夷が島と呼ばれていた北海道の地名から島フクロウと呼ばれたのです。
昔は、北海道全域に生息していましたが今では、段々と数も減り限られたところにしか分布していませんので、絶滅のおそれが最も高い絶滅危惧ⅠA類に指定されています。
シマフクロウは、夜行性ですから昼間は木に止まって寝ています。
シマフクロウは、夕暮れて段々と人の顔が見えなくなってくる時間に主食の魚を食べに川に行くのです。
大きさは、全長70センチ翼を広げると180センチもあり世界最大級のふくろうです。
そんなシマフクロウも姿を見せるほどのどかな温泉郷湯宿だいいちで一度は、会ってみたいですね。
養老牛温泉「だいいち」のまとめ
今回は、 山間にある養老牛温泉に、ひっそりと建つ湯宿だいいちをご紹介しました。
400年も前からアイヌの人たちが入っていた温度の高い温泉。
豊富な湯量で自然と一体化できる露天風呂。
「湯宿 だいいち」を毎晩訪ねてくるシマフクロウ。
たくさんの野鳥たちと動物。
是非、皆さんの目でその姿をご覧になって見てください。
そんな自然がいっぱいの「湯宿 だいいち」のまとめ記事は、こちらをご覧ください。

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