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アイヌ文化が息づく聖地「二風谷(にぶたに)」の見所や受け継がれる工芸

北海道日高地方の西端にある「平取町(びらとりちょう)」は、豊かな自然とアイヌ文化が今も息づくまちです。

その町にある「二風谷(にぶたに)」は、アイヌの聖地と呼ばれ、工芸や歴史、伝統的な暮らしを身近に感じられる特別な場所です。

今回は、二風谷の見どころや体験スポット、文化を感じる旅の楽しみ方。
また、旅に便利なお宿もご紹介します。

「二風谷 コタン」おすすめホテル2選
びらとり温泉ゆから
札幌から1時間半のアクセス。二風谷森林公園内に位置し、キャンプ場やパークゴルフ場なども隣接しており、夜は満天の星空を!/富川駅より道南バスにて「びらとり温泉前」下車(約25分)
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Tabist駿日高平取
ビジネスや観光にオススメ!館内には落ち着いた雰囲気のカフェも併設。豊かな自然とアイヌ文化を満喫!/千歳空港よりお車にて約60分
コメント数 : 15
★の数(総合): 3.67
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二風谷とは?自然と文化が調和するアイヌの聖地

北海道平取町に広がる二風谷「にぶたに」は、アイヌ語で「ニプタイ(木の生い茂るところ)」から名付けられました。

二風谷には今もコタンがあり歴史と文化の拠点として注目を集めています。

アイヌ民族の暮らしは、1万年以上前から脈々と受け紡がれてきました。
形を変えながらも、13世紀頃には現在のようなアイヌ文化が形作られたと考えられます。
沙流川とその支流の両岸に広がる森は太古から人の営みを支えてきたのでしょう。
支流からは石器も出土していて、その生活をうかがい知ることができます。

二風谷コタンの歴史は、17世紀にアイヌのチセ(家)と民家が築かれたことに始まります。
明治以降北海道の全島が日本の支配下に置かれましたが日本人が来るよりもずっと前から暮らしていたのが、先住民族アイヌです。
北海道内の多くの地域では、アイヌがだんだんと減少してしまったなか、二風谷地域は現在に至るまでアイヌが多数派を占めている特別な地域です。
いままで、極端に観光地化されることもありませんでした。

アイヌである事を隠す必要もなく、アイヌがのびのびと生活できるのが二風谷です。

昭和59年(1984年)には、歴史と文化の拠点として整備され、二風谷アイヌ文化博物館が開館しました。
平成20年(2008年)にはコタンが国の重要伝統的建造物群保存地区に選定さました。

ここには、アイヌ文化博物館のほかに沙流川歴史館・平取町アイヌ文化情報センター・萱野茂 二風谷アイヌ資料館などがあります。

いろいろな施設が一か所に固まっていますので見学するのには、とっても便利です。

また、伝統的な工法で造られたチセ(家)が立ち並び、その合間を小川が流れ、作家の方々の工房が連なる「匠の道」もあります。
アイヌ文化が色濃く残った「二風谷」では、古くから木工芸品の交易が行われ、北海道で唯一の伝統的工芸品「二風谷イタとアットウシ」の産地として知られていて、今も作家の方々がイタアイヌ文様を彫り、刺繍をし、アットウシを織っています。
本物のアイヌ工芸を手に入れることができる数少ない場所でもあります。

映画「ゴールデンカムイ」のロケ地としても知られています。
チセをバックに撮影が行われました。
「ゴールデンカムイ」ファンの方たちにも、聖地として人気があります。

平取町立二風谷アイヌ文化博物館

現代に受け継がれるアイヌの知恵と技を楽しめます。

他のどこにもないオリジナルなものや、北海道の歴史と文化の本当の源泉となっています。
受け継がれた宝物をしっかりと守り、より豊かに育みながら更なる未来へと伝えていくための博物館です。

平取町では、1,121点重要有形民俗文化財の指定を受けていますが、その内919点は平取町立二風谷アイヌ文化博物館が、202点は萱野茂二風谷アイヌ資料館が所蔵しています。

「講話」「舞踊」「ムックリ演奏」「木彫・刺繍」などの体験メニューもあります。

平取町立二風谷アイヌ文化博物館見学

入場料
個 人
大 人400 円
小・中学生(7-15)150円
団体(20名以上)
大 人350円
小・中学生(7-15)100 円
萱野茂二風谷アイヌ資料館共通券
大人700円
小・中学生(7-15)200円
びらとり温泉ゆから共通券
大人700円
中学生450円
小学生200円
萱野茂二風谷アイヌ資料館・びらとり温泉ゆから共通券
大人1,050円
中学生550円
小学生300円
住所
〒055-0101
北海道沙流郡平取町二風谷55
開館時間
9:00〜16:30
電話
01457-2-2892

 

沙流川歴史館

平取町立二風谷アイヌ文化博物館に隣接しています。
この「沙流川歴史館」では、平取町内の遺跡で発掘された遺物や今昔のジオラマをはじめ、沙流川と人との物語を学ぶことができます。

沙流川歴史館見学

所在地
平取町二風谷227-2
開館時間
9:00~16:30
休館日
月曜(月曜日が祝・祭日の場合は翌日)・12月30日~1月5日
料金
入館無料

 

平取町アイヌ文化情報センター

平取町におけるアイヌ文化振興の拠点です。
館内には、平成25年(2013年)に北海道で初めて経済産業省の「伝統的工芸品」に指定された、「二風谷イタ」(盆)と「二風谷アットゥㇱ」(樹皮の反物)をはじめとする本物のアイヌ工芸品が販売されています。

また、一般の書店ではなかなか手に入りづらい書籍も販売されています。
木彫や刺繍も体験することができます。

平取町アイヌ文化情報センター見学

所在地
沙流郡平取町二風谷61-6
開館時間
9時~17時
休館日
12月31日~1月5日(年末年始)
料金
入館無料
電話
01457-2-3299

萱野茂 二風谷アイヌ資料館

萱野茂(かやの しげる)は、二風谷で生まれで、アイヌ語を母語として育ちました。
二風谷育ちの 日本のアイヌ文化研究者であり政治家でした。

アイヌ文化、アイヌ語の保存・継承のために活動を続け、アイヌ初の国会議員だったことも知られています。

この萱野茂が収集したアイヌの民具及び、萱野茂と交流があった世界各地の民族の土産品や生活用具などを収蔵展示しています。

生活用具でありながら丁寧に作られたアイヌの民具は当時の豊かさとアイヌ独自の世界観を現在に伝えています。

平成18年(2006年)5月6日亡くなりましたが、昭和20年代から収集された民具及び、萱野茂、れい子夫妻によって復元された民具が展示されています。

萱野茂 二風谷アイヌ資料館見学

料金
20名様以上で団体割引(50円引き)
JAF会員割引(50円引き)があります。
大人:400円
小・中学生:150円
住所
〒055-0101 北海道沙流郡平取町二風谷79-4
電話&ファックス
01457-2-3215
営業時間
9:00~17:00(最終入場:16:30)
営業日
年中無休(11/16~4/15は要事前予約が必要です。)

 

復元されたチセ(家)「匠の道」

チセではアイヌ工芸作家の皆さんが木彫りや刺繍などの作業を持ち回りで行い、訪れた方々との交流の場ともなっています。
アイヌ工芸作家の工房が並ぶ匠の道が延び、その先には平取町アイヌ工芸伝承館ウレㇱパや「萱野茂 二風谷アイヌ資料館」もあります。
二風谷コタンはアイヌ文化を学び、ここにしかない、お土産品などを手に取り触れることのできる貴重な空間です。

二風谷アイヌの歴史

二風谷のアイヌの歴史は古く江戸時代から始まります。
江戸時代に二風谷地区で開拓が始まり、この地にアイヌのコタンと呼ばれる集落が築かれました。

この辺りは、周りは鬱蒼とした原始林に囲まれ、そこには沙流川が流れています。
原始林では獣、沙流川ででは鮭やサクラマスがたくさん獲れたのです。

アイヌの女性は、冬場の厳しい環境を乗り越えるため、木の皮から糸を紡ぎ、丈夫な布である二風谷アットゥシといわれるアイヌの伝統的な織物を織っていました。

幕末の1854年~1859年ころには、二風谷で作られる木工工芸のイタが史料に書かれています。
木工芸品イタの制作と交易が活発に行われるようになりました。

明治時代になると、和人による入植や交易が広まり、二風谷独自の文化が発展しました。
この頃、多くのアイヌの人々が二風谷に定住するようになったのです。

20世紀に入ると、二風谷のアイヌ文化は衰退の危機に瀕しますが、地域の人々の努力により、伝統工芸や祭礼が守り伝えられてきました。

1973年には「二風谷アイヌ文化保存会」が設立され、二風谷アットゥシの復元や木工芸品の制作技術の伝承に努めました。
1984年、二風谷アイヌ文化博物館が開館し、アイヌ文化を広く発信する拠点となりました。
2008年には、二風谷コタンが国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されました。
これにより、アイヌの伝統的な居住空間や文化が保護・保存されることになりました。

また二風谷では、昭和5年(1930年)からイギリス人ニール・ゴードン・マンロー博士がここに住み始め生活様式、信仰、伝承などの調査を進めました。
人々と共に生活する中で、子供たちにお風呂に入る習慣をつけさせたり、まじないのお祈りで病気を治すような迷信を改めさせたりしました。

このようなことから住みやすいコタンができました。
たくさんのアイヌの人々が集まってきて、暮らし始めたのです。

二風谷で紡がれた織物「アットゥシ」

自然豊かな大地が続く二風谷では、「アットゥㇱ」という手織りの織物が有名です。
「アットゥㇱ」は、アイヌ文化に受け継がれてきた樹皮による平織の反物です。
二風谷で作られる織物は、オヒョウやシナノキの木から作られます。

一本一本手作りで木の皮から紡ぐ糸は、やわらかい雰囲気を醸し出し出来上がった織物もしなやかで優しい手触りが魅力的です。
この織物は、2013年に国の「伝統的工芸品」に指定されました。

なぜ、二風谷で「アットゥㇱ」が生まれたのでしょう?

アイヌの人々は、狩猟や漁労を生業として暮らしていました。
その中で、動きやすく耐久性に優れた衣服が必要だったのです。
「アットゥㇱ」は、丈夫で体になじむ布地ですから、素材として最適でした。
アイヌの女性たちは家族のために木の皮から糸を紡ぎ、家族のために織物を織ったのです。

オヒョウの樹皮から作られた糸は丈夫で、天然繊維としては類まれな強靱さを持っています。
さらに水に強いという特性がありますから水を使った作業や汗をかく状況にもぴったりでした。
そのうえ通気性に優れていて、夏でも肌に張り付きにくい快適さがあります。
使えば使うほどに肌になじんでくる、天然繊維ならではの独特の風合いが楽しめます。
この布地は、冬場の氷点下20℃北海道の厳しい寒さにも適応したのです。
さらに防寒性や耐久性を高めるために丈夫な布地を作る技術も発展しました。

アイヌの生活文化において衣服は単なる実用品ではなく、民族の誇りや伝統を象徴するものでもあったのです。

樹皮を剝ぎ糸にする内皮(靭皮)を取り出すために、外の粗皮をていねいに剝がしていきます。
灰汁等を加えて窯で数時間煮て樹皮を柔らかくします。
その後滑りを取るために、川等で洗って内皮を綺麗にします。
何層にもなる内皮を、揉むようにして薄く剥がしていき指先を使って内皮を一定の細さに裂いていきます。
これを撚りをかけながら糸にし、結び目が目立たないように機結びで糸を繋いでいくのです。
こうして出来上がった糸で独特の手機織機を使い反物を織っていきます。
完成した反物やそれで作られた着物や帯等を「アットゥシ」といいいます。

いまでも百年前と同じ様式の織り機で織り上げるなど、途方もない時間と労力をかけて作られています。
これを昔は、女性がすべてをおこなっていましたが、今では分業が進み、織る作業は女性がおこない、糸の材料となる樹皮の採取には男性の力も加わっています。

1969年には、二風谷で組織された任意団体である「アツシ織物生産組合」が設立されました。
現在では二風谷民芸組合を中心に、アットゥシの技術を受け継いでいくための後継者育成や製作物の販売などがおこなわれています。

いつまでも、伝えてほしい素晴らしい工芸品です。

二風谷コタンを満喫するのに便利な付近のお宿

「二風谷コタン」をゆっくり楽しむのに便利な付近のお宿をご紹介します。

びらとり温泉ゆから

二風谷森林公園内にある「びらとり温泉ゆから」は、平成26年(2014年)にリニューアルオープンしました。
名前は、「湯から始まる幸せ」という想いを込めつけられました。

ナトリウム・カルシウム-塩化物強塩冷鉱泉(高張性弱アルカリ性冷鉱泉)の天然温泉は、体の芯から温まる温泉として知られています。
大浴場に露天風呂、サウナも完備されていて道内では珍しい高濃度の炭酸泉の浴槽もあります。

清潔感のあるお部屋は、和室・洋室・和洋室の3タイプから選べます。
お部屋の様子はこちらからご覧ください。

肉の旨味が凝縮され、味の濃い牛肉として人気の平取和牛のすき焼きがついたお食事も選べます。
おいしそうなお食事はこちらをご覧ください。

Tabist駿日高平取

「Tabist駿日高平取」は、平取町の中心地にあり二風谷コタンまでは6キロ余り8分ほどで行くことができます。

お部屋は洋室と和室から選ぶことができ、清潔で広々としていますからゆっくり過ごすことができます。

お部屋の様子はこちらからご覧ください。

「Tabist駿日高平取」のプランは、素泊まりプラン。
館内には、カフェレストランが併設されていますしコンビニもすぐ近くにあります。
コスパがいいと評判です。プランはこちらをご覧ください。

 

「二風谷コタン」のまとめ

北海道日高地方の西端にある「平取町(びらとりちょう)」は、豊かな自然とアイヌ文化が今も息づくまちです。

その町には、アイヌの聖地と呼ばれる「二風谷(にぶたに)」があります。
二風谷は工芸や歴史、伝統的な暮らしを身近に感じられる特別な場所です。

二風谷「にぶたに」は、アイヌ語で「ニプタイ(木の生い茂るところ)」から名付けられました。
今もコタンと呼ばれるアイヌ部落があり歴史と文化の拠点として知られています。
二風谷コタンの歴史は、17世紀にアイヌのチセ(家)と民家が築かれたことに始まります。
北海道内の多くの地域では、アイヌがだんだんと減少してしまったなか、二風谷地域は現在に至るまでアイヌが多数派を占めている特別な地域です。

アイヌ文化博物館のほかに沙流川歴史館・平取町アイヌ文化情報センター・萱野茂 二風谷アイヌ資料館などがあります。
「講話」「舞踊」「ムックリ演奏」「木彫・刺繍」などの体験メニューもありますので、いろいろな楽しみ方ができます。
「二風谷イタ」(盆)と「二風谷アットゥㇱ」(樹皮の反物)をはじめとする本物のアイヌ工芸品が販売されています。
ぶらぶらお買い物を楽しむのもいいですね。

「二風谷 コタン」おすすめホテル2選
びらとり温泉ゆから
札幌から1時間半のアクセス。二風谷森林公園内に位置し、キャンプ場やパークゴルフ場なども隣接しており、夜は満天の星空を!/富川駅より道南バスにて「びらとり温泉前」下車(約25分)
コメント数 : 2
★の数(総合): 0.00
Tabist駿日高平取
ビジネスや観光にオススメ!館内には落ち着いた雰囲気のカフェも併設。豊かな自然とアイヌ文化を満喫!/千歳空港よりお車にて約60分
コメント数 : 15
★の数(総合): 3.67
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