


今回は、登別温泉の種類と泉質、効能のおはなし。
ちょっと怖い湯あたりについてご案内いたします。
北海道の温泉
北海道の温泉は、重要な観光資源で観光地の発展には、欠かせないものです。
北海道は、千島列島と那須火山帯に覆われている関係で、温泉の数は日本一といわれております。
伊豆や別府に比べますと、まだまだ温泉源が多く今後の温泉開発にさらなる期待ができますね。
昔は、温泉といいますと湯治といって病気や怪我の治療に利用されている程度でしたが、現在では、殆どの方が浴用(お風呂)として利用されます。
外国でも温泉はありますが、医療用に利用されることが多く、地熱発電、温室などにも利用されているようです。
日本のように、お風呂として使うのではなくプールのような感覚で使われることが多いようですね。
ですから観光地でも、外国人の入浴マナーについて問題になることもあるようです。
登別温泉の泉質と効能

登別温泉では、温泉のデパートと言われるくらい沢山の種類の温泉が湧出しています。
登別温泉のいたるところから源泉が沸いていますがその種類は、なんと9種類もございます。
あのお湯、このお湯と温泉巡りをするのも楽しいですね。
登別温泉に湧出する全9種類の温泉の泉質と効能をご紹介しましょう。
泉質 | 効能 | |
1 | 硫黄泉 | 登別温泉を代表する泉質です。 登別温泉が近づいてくるとするあの臭い、そう!ゆで卵のような独特な臭いはこの硫黄泉です。 お湯は乳白色で石鹸は、あまり泡立ちません。 皮膚病や慢性気管支炎、動脈硬化症に効果が期待できます。 |
2 | 食塩泉(塩化物泉) | 無色透明で、なめると塩辛い味がする温泉です。石鹸はあまり泡立ちません。 保温効果も高く、ポカポカと湯冷めしないので「熱の湯」とも呼ばれます。 神経痛や腰痛、冷え性などに効果が期待できます。 皮膚の弱い方は、湯だたれを起こすことがありますので、長時間の入浴は避けたほうがいいでしょう。 |
3 | 鉄泉(含鉄泉) | 無色透明で湧出しますが空気に触れて鉄が酸化するので、茶褐色になります。 鉄分を多く含んでいますので鉄の味がすることもあります。 白いタオルを使うと赤っぽくなります。 よく温まり慢性湿疹、貧血症、リュウマチに効果が期待できます。 月経障害などにも効果があるとされていて、「子宝の湯」と呼ばれることもあります。 |
4 | 明ばん泉(含アルミニウム泉) | 無色透明または、やや黄褐色をしています。 皮膚や粘膜を引き締める効能があるので美肌効果が期待できます。 皮膚疾患や粘膜の炎症、水虫、じんま疹に効果が期待できます。 昔から眼病に用いられ「目の湯」ともいわれてきました。 皮膚の弱い方は、湯だたれを起こすことがありますので、長時間の入浴は避けたほうがいいでしょう。 |
5 | 緑ばん泉(含アルミニウム泉) | 空気に触れると酸化して茶褐色になります。 よく温まり造血作用が高いといわれ特に貧血症、また慢性湿疹などに効果が期待できます。 |
6 | 芒硝泉(ぼうしょうせん)(硫酸塩泉) | 無色透明、無臭ですが、ナトリウム分が多く舐めると少し塩味があります。 高血圧症や動脈硬化症状、外傷など、腸の運動を盛んにするので便秘などにもに効果が期待できます。 |
7 | 酸性泉 | 無色透明か微黄褐色で酸味と臭気がすこし強く、入浴すると肌に刺激を感じます。 殺菌力がとても強いので慢性皮膚病や湿疹などへの効果が期待できます。 皮膚の弱い方は、湯だたれを起こすことがあるので、長時間の入浴を避け、入浴後は真水で洗い流しましょう。 |
8 | 重曹泉 | お湯は、無色透明です。 皮膚の表面を柔らくし、脂肪、分泌物を洗い流すので、入浴後石鹸で洗ったように肌がつるつるすべすべになるので「美人の湯」とも呼ばれています。 火傷・慢性皮膚病・切り傷に効果が期待できます。 |
9 | ラジウム泉 | 万病に効く温泉として、昔から人気があります。 特に鎮静作用があるのでリウマチ、更年期障害などにも効果が期待できます。 |
※ | 単純泉 | 登別温泉の奥座敷カルルス温、泉登別温泉から北西7.5Kmの位置にあります。(ドイツカルルスバードの泉質と同じなのでカルルスと名付けられました。) 肌の刺激が少ないので赤ちゃんからお年寄りまでは入れます。 無色透明で無味無臭、鎮静効果が高いのでヒステリーにも効果があるとか? |

なんと泉質は、登別温泉郊外のカルルス温泉も加えると10種類もあります。
1か所の温泉地でこれだけの泉質が湧出しているのは、とっても珍しいことです。
東洋一の温泉郷・温泉パラダイスというのも頷けますね。
湯あたり

温泉に入って2.3日後
体がだるくなったり食欲不振、吐き気、めまいなどの不快な症状が出ることがあります。
湯あたりの可能性があります。
湯あたりになるのは!!
・温泉の成分が体に合わない
・繰り返し温泉に入ったため体が疲れた
などが、が考えられます。
湯あたりになった時は、ゆっくり体を休めるとほとんどの方は、回復します。
その旅は、函館から始まって登別、層雲峡、阿寒湖、十勝川、定山渓と温泉地を回るコースでした。
とっても元気な男性のお客様で温泉が大好き。
今日は、3回温泉に入った今日は、4回と毎日、嬉しそうに話しとっても楽しい旅でした。
それが層雲峡あたりで元気がなくなってきて、翌日阿寒湖に着いたころには吐き気も出た来ました。
取りあえず病院へ行こうという事になりました。
でも、ここは阿寒湖です・・・しかも夜です。
当時診療所には、常勤医はいなく釧路市まで行かなくてはなりません。
阿寒湖から釧路市までおよそ70㎞もあり、所要時間1時間半
添乗員さんがついてタクシーで釧路へ向かいました。
診断結果は、湯あたり
連日、温泉に入りすぎてかなり体に負担がかかったようです。
翌日から残りの観光はできましたが、大変な散財でした。
皆さんも、湯あたりにはご用心!!
湯あたりしないための温泉の入り方
旅行中に湯あたりを起こすと折角の楽しい思い出も台無し、では湯あたりを起こさないためには、どのようなことに気をつけたら良いでしょう。
温泉に入る前に、次のようなことを注意することで湯あたりを防ぐことができます。
・食事を控える
食事後すぐに温泉に入ると、湯あたりを引き起こす可能性があります。
消化不良が起こってしまったり、入浴による水圧で消化器を圧迫し胃の働きが悪くなります。
温泉に入る前1時間くらいは、食事を控えるようにしましょう。
・水分補給をする
温泉に入ると、汗をかいたり、水分を失いやすくなります。
入浴前に十分な水分を補給することで、体内の水分を保つことができ、湯あたりを防ぐことができます。
・かけ湯をする
入浴前に、手足の先から順番にかけ湯をしましょう。
温泉の温度に体を慣らすこともできますし、温度の確認もできます。温泉の温度が高い場合は、入浴時間を短くしたり、お湯に浸かる部位を少なくするなど調整しましょう。
・休憩をする
長時間入浴すると、体が過熱してしまい、湯あたりを引き起こす可能性があります。
入浴時間は、15分〜30分程度に調整し途中休憩をはさみ体温を下げましょう。
・温泉から出た後のケア
温泉から出た後は、ゆっくりと体を冷やしましょう。
また、冷たい飲み物や氷を一気に飲むと、体が過剰に冷やされてしまい、湯あたりを引き起こす可能性がありますので注意が必要です。

湯あたりには本当に注意しましょう!!
こう見ると、温泉旅行でやりがちなことが多いですね。
温泉に何度もつかり、満足~~~と喜ばれる方もたくさんいらっしゃいますが、入りすぎには注意しましょう。
北海道内一週間の旅でご一緒したお客様に、この様な方がいました。
登別温泉をもっと知りたい方へ


ゆめ
今回は、登別温泉の種類と泉質そして、効能について、ちょっと怖い湯あたりについて、湯あたりしない温泉の入り方のごをご案内いたしました。
いかがでしたでしょうか?
さて、そろそろ出発のお時間でございます。
皆様、お忘れ物はございませんか?
準備が出来ましたら次の目的地に出発いたします。
発車オーライ!!


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