北海道鹿追町にある然別湖は、北海道で一番高いところにある湖です。
冬になると日々寒さが増してきて、12月にはいると連日氷点下という寒さが続きます。
そうすると湖には徐々に氷が張ってきます。
始めは、薄氷ですがだんだんとに厚みが増して湖全体を覆っていきます。
最低気温がマイナス30度という日もありますので、湖の氷は湖は60センチ~100センチにもなります。
そうなると、まわりは雪に覆われ緑濃かった木々も真っ白になり、すべてが白銀の世界に変わります。
真っ白な白銀の世界に1月の末から2か月間だけ、氷と雪の幻の村「然別湖コタン」が現れます。
「アイスバー」や「アイスロッジ」、極寒の「氷上露天風呂」「アイスチャペル」などが作られています。
ちょっと寒そうだけど、みてみたいそんな然別コタンを詳しく紹介します。
北海道の然別湖コタン
コタンとは、アイヌ語で「村」とか「集落」のことをいいます。
然別湖の湖上につくられているので「然別湖コタン」と名付けられました。
然別湖コタンの始まり
「然別湖コタン」の始まりは、昭和55年(1980年)です。
若者3人が冬の然別湖で楽しく遊ぶために、凍った湖の上にイグルーを作り始めました。
イグルーというのは、カナダやアメリカに住むイヌイットが狩猟時に使う仮住まいのことです。
好きなだけ飲んで騒いでも誰にも迷惑がかからない湖上。
その楽しい様子をみて仲間も増えたよです。
昭和57年(1982年)からは、町の公認イベントになりました。
湖畔のホテル経営者や鹿追町も協力してイグルー3戸を作りました。
第1回「しかりべつ湖コタン」が開村したのです。
まだ知名度も少なく地元と近隣の人たちが訪れました。
昭和58年(1983年)からは、氷上露天風呂が登場しました。
この時につくられた露天風呂は、木枠だけで作った湯船で断熱性もありませんでした。
出来るだけホテルの近くにつくりお湯もバケツリレーで入れていました。
お風呂に入っているときだけ暖かいけどすぐ冷めてしまうんですね。
人が入るたびにお湯を入れなければなりませんでした。
今では、断熱性のある湯船を使っていますからお湯も冷めにくくなりましたね。
ささやかに始まった「然別湖コタン」でしたが、今では全国区の人気になったのです。
「然別湖コタン」をささえるボランティア
「然別湖コタン」のイグルーをつくる材料は、すべて湖から切り出した氷や湖畔に積もる雪だけです。
他のイベントのように建物に骨組みを使う事はありません。
一つ一つ、ブロックを作って、一つ一つ、人の手で組み上げてイグルーを作ります。
その方法も、初めて「然別湖コタン」ができた時よりは、ずっと進化しています。
でも、氷点下10度の世界で人力で作るんですから体力もいるし、手も体も寒いことは間違いありませんね。
然別湖に氷が張る12月下旬からは、自元の方にボランティアも加わりイグルーづくりがはじめられます。
平成12年(2000年)からは運営ボランティアを公募して協力してもらっています。
多くの方が1週間~数カ月滞在して建設作業や運営をサポートしています。
ボランティアの方がいなかったら、いまのような大きなイベントにはなっていないかも知れませんね。
10月の半ばから募集が始まりますので興味のある方はご覧ください。
運営ボランティアの募集は、こちら>>
然別湖の気温
「然別湖コタン」の気温は、1月から2月くらいまでは早朝の気温が-20度以下という日が普通です。
寒い日には-30度を超える日もあります。
然別湖コタン会期中の平均気温2月は-10度前後で3月は-8度前後です。
気温が-10度前後になると、大気中の水蒸気が冷やされ氷の粒になり、その氷の粒に太陽の光があたりキラキラ輝くダイヤモンドダストは毎朝のように見ることが出来ます。
気温が-15度前後の日の出や日の入りの時太陽の光に反射したダイヤモンドダストが 光の柱のように見えるサンピラーもしばしば観察できます。
十勝地方は、北海道の中でも晴天率が高く、然別湖も晴れの日が多いです。
コタンに行くときの服装
然別湖コタン会期中の平均気温2月は-10度前後で3月は-8度前後です。
テレビで濡れたタオルを振り回し、タオルが凍るなんてやっていますが、-10度前後になるとタオルも凍って手に持つと立つくらいの寒さです。
寒い地方の人なら「寒いね」といったところでしょうが、温かいところから来る方は寒いというより「痛い」と感じるかも。
冬季間のイベントは、寒いところで何時間も外にいなければなりませんね。
しっかりとした寒さ対策を考えた服装で楽しんでください。
大人
長袖ヒートテック
二ットセーターかフリース
薄手ダウン
下半身は、ヒートテックや裏毛のタイツやスパッツを履き、ジャージや裏毛パンツなど。
アウターは、防風・防雪に優れたアウトドア用かスキーウェア。
パンツも防寒パンツをはいた方が絶対いいですから、スキーウェアがおすすめですね。
子供
小学校低学年までのお子さんなら、上下がつながって綿入りのスノーコンビがおすすめです。
お腹や背中が出ることがなく、どんなに転がっても雪が入ることがありません。
中は、普通のセーターにズボン。
靴の上にスノーカバーを被せてあげるといいでしょう。
それ以上のお子さんは、スキーウエアがいいでしょう。
子供は、暑がりですから大人のようにたくさん着込む必要はないでしょう。
大人・子供共通
ニット帽(耳が隠れるもの)
マフラー(首元を温めると暖かさが全然違います)
手袋(ニット手袋の上にスキー手袋とか防寒防水のアウトドア手袋)
靴下(重ね履き推奨)
スノーゴーグル(スキー用または雪山用)かサングラス(少々色の濃いもの)
風が強い日は、雪が舞い上がり視界が悪いこともあります。
お天気のいい日は、雪に光が反射してとってもまぶしいです。
吹雪いても晴れても両方使えるのは、スノーゴーグルですね。
靴は寒冷地用のスノーブーツか寒冷地用長靴
使い捨てカイロ
お腹、おへそより指2本分下にある「気海(きかい)」というツボ。
腰、おへその真裏~外に指2本分の場所にツボがあるので、このあたりにカイロを貼る。
足が冷たい時は、くるぶしに貼ると暖かいですよ。
手が冷たい時は、アウターのポケットに入れておいてにぎにぎすると暖かいです。
風がなくて日差しがある日は、思ったより暖かいですし、風が強いと晴れていても寒く感じますので、セーターなどで調節してください。
然別湖のコタン(村)につくられる本格的建物
然別コタンが始まった時は、雪と氷でできたイグルーが3戸だったのが、アイスバーを作ったり、チャペルを作ったり、アイスバーが2階建てになったり、氷上足湯ができたりしています。
色々なものが作られて、訪れた方に楽しんでいただきたいというおもてなしの心が伝わります。
露天風呂
12月下旬から地元の人とボランティアさんたちが湖の上に温泉を引いて無料の露天風呂を造ります。
氷上露天風呂に浸かりながら目の前に広がる雪と氷の景観楽しむことができます。
氷上露天風呂の温泉は、然別湖温泉にある「然別湖畔温泉 然別湖畔温泉ホテル風水」の源泉をそのまま引いています。
源泉は熱めのなので氷の上の浴槽では程良い温度となりいつまでも入っていられますよ。
日中は混浴18時以降は時間帯で男女が区切られています。
脱衣所も整備されていますし、水着を着用OKですから女性も楽しめますね。
<無料>
◆氷上露天風呂、氷上足湯 6:30~20:00
※男性専用時間、女性専用時間があります。
チャペル
幻想的という言葉がぴったりな「アイスチャペル」です。
「アイスチャペル」では、毎年数組のカップルが実際に式があげられ、今までに30組あまりのカップルが挙式しています。
夜はキャンドルナイトが開催されキャンドルの揺らめく炎を楽しみ、外に出ると夜空に輝く「満天の星」。
「星の棲む湖」といわれる然別湖の空一杯に広がる星が楽しめます。
アイスバー
氷の村の中で、もっとも大きな建物が「アイスバー」と「アイスホール」が連なったイグルーです。
イグルーの中はびっくりするくらい温かいですよ。
なかにある柱やテーブルなどすべてが氷で作られています。
年によっては2階建てで作られるそうですが、全部手作りですから驚きですね。
氷のグラスでソフトドリンクを楽しんだり、とっておきのカクテルを楽しんだり、忘れられない思い出ができますね。
然別湖のコタンに宿泊してみよう!
湖上にできるアイスロッジのイグルー、氷のベッドに宿泊できます。
アイスロッジの中は意外にもあたたかです。
宿泊者には極寒地用のシュラフ一式が貸し出されるので寒い夜も安心ですよ。
夜は静寂と暗闇が包む「しかりべつ湖コタン」。
日常の喧騒とはかけ離れた静寂の世界、ゆっくりと自然と向き合うひと時が過ごせます。
もしも寒くなった時には、「然別湖畔温泉 然別湖畔温泉ホテル風水」にお部屋が用意されているので心配ないですね。
なかなかできない経験なので一度は泊まって見たいと思うのは、私だけでしょうか。
然別湖畔温泉 然別湖畔温泉ホテル風水の公式HPはこちら>>
然別湖畔の一軒宿・然別湖畔温泉 然別湖畔温泉ホテル風水
「然別コタン」中、イグルーの宿泊は、1棟限りなので予約が取れなかった方や。
イグルーに宿泊するのは、ちょっと無理だけど然別湖に泊まりたいという方もいらっしゃるでしょうね。そのような方は、湖畔の一軒宿「然別湖畔温泉 然別湖畔温泉ホテル風水」にお泊りください。
コタンの露天風呂は、このホテルの源泉を引いています。
ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉 (低張性中性高温泉)で、肌がツルツルすべすべになりよく温まる温泉です。
「然別コタン」で遊んだ後は、ゆっくり温泉に入り温まってくださいね。
「然別湖畔温泉 然別湖畔温泉ホテル風水」の詳しいことはこちらをご覧ください。
然別湖 コタン のまとめ
北海道鹿追町にある然別湖は、北海道で一番高いところにある湖です。
冬になると日々寒さが増してきて、12月にはいると連日氷点下という寒さが続きます。
湖には徐々に氷が張って始めは、薄氷ですが徐々に厚みが増して湖全体を覆っていきます。
最低気温がマイナス30度という日もありますので、湖の氷は湖は60センチ~100センチにもなります。
白銀の世界に2か月間だけの氷と雪の幻の村「しかりべつ湖コタン」が現れます。
「然別湖コタン」の始まりは、昭和55年(1980年)です。
若者3人が冬の然別湖で楽しく遊ぶために、凍った湖の上にイグルーを作り始めました。
好きなだけ飲んで騒いでも誰にも迷惑がかからない湖上。
昭和57年(1982年)からは、町の公認イベントになりました。
湖畔のホテル経営者や鹿追町も協力してイグルー3戸を作り、第1回「しかりべつ湖コタン」が開村したのです。
昭和58年(1983年)からは、氷上露天風呂が登場しました。
ささやかに始まった「然別湖コタン」でしたが、今では全国区の人気です。
「然別湖コタン」のイグルーをつくる材料は、すべて湖から切り出した氷や湖畔に積もる雪だけです。
建物に骨組みを使う事は使わず一つ一つ、ブロックを作って、一つ一つ、人の手で組み上げてイグルーを作ります。
氷点下10度の世界で人力で作るんですから体力もいるし、手も体も寒いことは間違いありません。
然別湖に氷が張る12月下旬からは、自元の方にボランティアも加わりイグルーづくりがはじめられます。
平成12年(2000年)からは運営ボランティアを公募して協力してもらっています。
「然別湖コタン」の気温は、1月から2月くらいまでは早朝の気温が-20度以下という日が普通です。
寒い日には-30度を超える日もあります。
然別湖コタン会期中の平均気温2月は-10度前後で3月は-8度前後です。
かなりの冷え込みなのでダイヤモンドダストとかサンピラーなどももれます。
然別湖コタン会期中の平均気温2月は-10度前後で3月は-8度前後です。
濡れたタオルを振り回すとタオルが凍るくらいの寒さです。
寒い地方の人なら「寒いね」といったところでしょうが、温かいところから来る方は寒いというより「痛い」と感じるかも。
冬季間のイベントは、何時間も外にいるのですから、しっかりとした寒さ対策を考えた服装で楽しんでください。
子供は、暑がりなのであまり着せない方がいいですよ。
風がなくて日差しがある日は、思ったより暖かいですし、風が強いと晴れていても寒く感じますので、セーターなどで調節してください。
氷上につくられるのは、無料の露天風呂、水着を着用OKですから女性も楽しめますね。
実際に結婚式が行われる「アイスチャペル」、夜はキャンドルナイトが開催されキャンドルの揺らめく炎を楽しみ、外に出ると夜空に輝く「満天の星」、「星の棲む湖」といわれる然別湖の空一杯に広がる星が楽しめます。
「アイスバー」と「アイスホール」が連なったイグルーなかにある柱やテーブルなどすべてが氷で作られています。
氷のグラスでソフトドリンクを楽しんだり、とっておきのカクテルを楽しんだり、忘れられない思い出ができますね。
湖上にできるアイスロッジのイグルー、氷のベッドに宿泊できます。
日常の喧騒とはかけ離れた静寂の世界、ゆっくりと自然と向き合うひと時が過ごせます。
もしも寒くなった時には、「然別湖畔温泉 然別湖畔温泉ホテル風水」にお部屋が用意されているので心配ないですね。
春になって、氷が溶けてコタンは湖に戻っていきます。
はかない感じもしますが、冬になると湖にはまた氷が張り。
新しいコタンが作られるのです。
然別湖周辺では、ここだけでみられる貴重な地質や地形がありそれらを見たり、湖でカヌーやカヤックを楽しんだりと数多くのアクテビティを楽しめたり、湖底線路に立つと「千と千尋の神隠し」の世界観が広がったり。
楽しさがぎゅっと詰まった然別湖のまとめ記事は、こちらをご覧ください。
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