「天人峡温泉」は、北海道上川郡東川町にある温泉です。
旭川市の奥座敷といわれ、「羽衣の滝」でも有名ですね。
北海道の屋根、大雪山連峰の主峰・旭岳の南西麓に位置する温泉で、大雪山の登山拠点のひとつにもなっています。
忠別岳から流れ出る忠別川の上流にあたります。
天人峡は、約3万年前に起きた巨大噴火の影響が元となり、その後長い年月をかけて形成された柱状節理が天人峡のシンボルになっていて、100年以上の歴史をもちます。
柱状節理に囲まれる中心に忠別川が流れる風光明媚な景色を生み出し、手つかずの深い森に囲まれ、750メートルの高原から湧き出る温泉は昔アイヌの人たちが発見したといわれています。
忠別川は美瑛町と東川町との境界となっており、川の北側は東川町、南側は美瑛町となっています。
今回は、天人峡温泉の歴史、温泉の泉質や効能、また観光できた人が楽しめるようにと作られた足湯をご紹介します。
北海道の大雪山連邦「旭岳」の麓にある天人峡温泉
忠別川にある滝と温泉が湧き出ていることをアイヌの人たちは、昔から知っていました。
明治27年(1894年)に松山多米蔵が忠別川での鉱物探索中に湧き出る温泉を発見しました。
明治30年(1897年)に発見者の松山多米蔵の名前を付け松山温泉として開設しましたのが天人峡温泉で老舗と言われた旅館天人閣の始まりでした。
大正10年(1921年)8月に大雪山を縦走した大町桂月は、松山温泉に宿泊しています。
そして「層雲峡より大雪山へ」の中に羽衣の滝のことと、松山温泉のことを綴っています。
その後、昭和12年(1937年)に現在の天人峡温泉という名前になりました。
天人峡温泉は、大正時代から昭和初期に有名になり大きく発展しました。
一時期は、4軒の宿がありましたが3軒が廃業して、今では「天人峡温泉 御やど しきしま荘」ただ一軒になってしまいました。
天人峡温泉 泉質・効能
天人峡温泉の泉質は、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉(旧泉質名:含土類・食塩-芒硝泉)です。
難しいですね。
泉質名は、「特殊成分」「陽イオン」「陰イオン」の順で書かれています。
ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉を当てはめてみましょう。
「特殊成分」・単純二酸化炭素温泉・単純鉄温泉・単純酸性温泉・単純硫黄温泉・単純放射能温泉などですからこの場合は、含まれていません。
「陽イオン」は・ナトリウム・カルシウム・マグネシウムがイオンです。
「陰イオン」は泉質名そのもので、硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉です。
順番は、効能がより高い順でかかれています。
「ナトリウム」成分が含まれる温泉は、肌の保湿に効果がありますよ。
リラックス効果や疲労回復効果が期待でき、皮膚疾患や関節痛などに対しても効果があるとされています。
「カルシウム」成分が含まれる温泉は、肌の保湿や修復効果があり、鎮痛効果や筋肉の緊張を緩和する効果も期待されています。
「マグネシウム」成分が含まれる温泉は、ストレス解消や神経のリラックス効果があるとされています。
筋肉のこわばりや関節痛の緩和にも効果が期待されます。
環境省が発表している「温泉療法のイ・ロ・ハ」を見ると温泉療養の次のような適応症が書かれています。
「硫酸塩泉」
飲んで胆のうを収縮させ、腸のぜん動を活発化します。
<浴用>・きりきず・末梢循環障害・冷え性・うつ状態・皮膚乾燥症
<飲用>・胆道系機能障害・高コレステロール・血症・便秘
「炭酸水素塩泉」
炭酸水素塩泉皮膚の角質を南下する作用があります。
<浴用>・きりきず・末梢循環障害・冷え性・うつ状態・皮膚乾燥症
<飲用>・十二指腸潰瘍・逆流性食道炎・耐糖能異常(糖尿病)・高尿酸血症(痛風)
「塩化物泉」皮膚に塩分が付着するため、保湿効果・循環効果があります。
<浴用>・きりきず・末梢循環障害・冷え性・うつ状態・皮膚乾燥症
<飲用>・便秘・萎縮性胃炎
などの悩みが軽減できるとされています。
温泉に行くと脱衣場などに温泉の成分表が貼られていますね。
でもこの適応症の欄には、「美肌効果」書かれていません。
適応症に認められるのは、療養にたいしてで「美肌効果」は適応症と認められていないからです。
しかし、科学的には“ツルツル肌”“スベスベ肌”になったり、角質をとる効果などの“美肌効果”が認められています。
「三大美人泉質」とは、つぎの三種類です。
「硫黄泉」「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」
一種類でも美人の湯といわれるのに天人峡温泉には、「硫酸塩泉」と「炭酸水素塩泉」の二種類の泉質が含まれていますから「美人の湯」効果は大きいですね。
天人峡温泉で無料で入れる「天女の足湯」
天人峡の良質な温泉を気軽に楽しめる足湯「天女の足湯」は誰でも無料で利用できます。
目の前に「あまつ岩」の柱状節理が迫り、四季折々の景色を見ながら足湯が楽しめます。
天人峡の雄大な景色を見ながら足湯を楽しんでください。
大きな駐車場も完備されていますので、ゆっくりできますよ。
天人峡温泉のまとめ
「天人峡温泉」は、北海道上川郡東川町にある温泉で、旭川市の奥座敷といわれ、大雪山の登山拠点のひとつにもなっていて、忠別岳から流れ出る忠別川の上流にあります。
約3万年前に起きた巨大噴火の影響が元となり、その後長い年月をかけて形成された柱状節理に囲まれた温泉です。
「天人峡温泉」は、明治27年(1894年)に松山多米蔵が松山多米蔵が忠別川での鉱物探索中に湧き出る温泉を発見しました。
明治30年(1897年)に発見者の松山多米蔵の名前を付け松山温泉として開設しましたのが始まりです。
昭和12年(1937年)に現在の天人峡温泉という名前になりました。
ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉
泉質名は、「特殊成分」「陽イオン」「陰イオン」の順で効能の高いものから書かれています。
「硫酸塩泉」と「炭酸水素塩泉」の二種類の泉質が「三大美人泉質」と言われるものです。
「硫酸塩泉」
飲んで胆のうを収縮させ、腸のぜん動を活発化します。
「炭酸水素塩泉」
炭酸水素塩泉皮膚の角質を南下する作用があります。
「塩化物泉」皮膚に塩分が付着するため、保湿効果・循環効果があります。
天人峡の良質な温泉を気軽に楽しめる足湯「天女の足湯」は誰でも無料で利用できます。
四季折々の景色を見ながら足湯が楽しめます。
大きな駐車場も完備されていますので、ゆっくりできますよ。
「三大美人泉質」の天人峡温泉に入ってのんびりした時間を過ごしたいですね。
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