旭岳温泉は、北海道の道北の町、東川町の旭岳の麓にあります。
北海道のほぼ中央にあり、石狩、十勝の両地域にまたがる、大雪山連邦の最高峰が高さ2,290メートルの旭岳です。
大雪山は、大雪山火山群とトムラウシ岳を中心とする十勝岳火山群、石狩連峰、碧水をたたえる然別火山群に囲まれた城郭のような一区域の総称です。
日本アルプスでは、2,500メートル級の山でないと見れない雪渓、湖や沼、高山植物、寒地昆虫などが、この山ではわずか1,400メートルから1、500メートルのところで見ることができます。
中でもわが国では、ただ一種しかいないといわれる「ウスバキチョウ」や氷河時代の遺物といわれる「ナキウサギ」が姿を現し登山者たちを喜ばせています。
旭岳温泉は、樹木に囲まれた欧風のリゾートを思い出させるような、景色に調和した落ち着いた温泉地です。
普通温泉といいますとホテル旅館が軒を連ねる温泉街を想像しますが、旭岳温泉には温泉街はありません。
しかも、宿泊施設は景観を配慮して建てられ高さ制限もあり、建物間もある一定の距離を保って建てられていますので、ゆったりとした雰囲気が特徴です。
今回は、旭岳温泉の歴史や、温泉の泉質・効能そして、アクセスについてご紹介します。
旭岳温泉の歴史
旭岳温泉は、大正3年(1914年)に旭川在住の阿久津啓吉が温泉を発見しました。
昭和7年(1932年)に材木業を営んでいた小西清作が、造材人夫の入浴場として湯の小屋を建て、「竹薮温泉」(たけやぶんせん)と名付けたのが現在の「旭川旭岳温泉 湯元 湧駒荘」の始まりです。
これは回れが竹やぶに囲まれていたのでつけられた名前です。
その後、昭和25年(1950年)に勇駒別(ゆこまんべつ)と名前が変わりました。
アイヌ語の「ユコマンベツ」(湯に向かっていく川)から勇駒別とつけられたのです。
そして、昭和57年(1982年)に勇駒別温泉から旭岳温泉に改名されています。
旭岳温泉の泉質と効能
旭岳の中腹1,050メートルの地点で、こんこんと湧き出るお湯は、湯量も豊富です。
泉質は、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・硫酸塩・塩化物泉です。
ナトリウム・カルシウム・マグネシウムは、温泉に含まれている陽イオンです。
「ナトリウム」リラックス効果や疲労回復効果が期待でき、皮膚疾患や関節痛などに対しても効果があるとされています。
「カルシウム」成分が含まれる温泉は、肌の保湿や修復効果があり、鎮痛効果や筋肉の緊張を緩和する効果も期待されています。
「マグネシウム」成分が含まれる温泉は、ストレス解消や神経のリラックス効果があるとされています。
環境省が発表している「温泉療法のイ・ロ・ハ」を見ると次の様な悩みが軽減できるとされています。
・硫酸塩泉
飲んで胆のうを収縮させ、腸のぜん動を活発化します。
<浴用>・きりきず・末梢循環障害・冷え性・うつ状態・皮膚乾燥症
<飲用>・胆道系機能障害・高コレステロール・血症・便秘
・塩化物泉
皮膚に塩分が付着するため、保湿効果・循環効果があります。
<浴用>・きりきず・末梢循環障害・冷え性・うつ状態・皮膚乾燥症
<飲用>・便秘・萎縮性胃炎
「三大美人泉質」といわれる泉質があります。
「硫黄泉」「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」の三種類です。
でも、この「美肌効果」は、適応症の欄には書かれていません。
適応症に認められるのは、療養にたいしてで「美肌効果」は適応症と認められていないからです。
しかし、科学的には“ツルツル肌”“スベスベ肌”になったり、角質をとる効果などの“美肌効果”が認められています。
女性にはうれしい温泉ですね。
旭岳温泉へのアクセス
札幌方面、旭川からの旭岳温泉までのアクセスを紹介します。
車で旭岳温泉まで
札幌市米里通から道縦貫自動車道/道央自動車道 に入り旭川に向かう。
旭川北インターで高速道路を降り道道37号線を東川町に進む。
東川町から道道1160号線を道なりに進む。
忠別湖のはずれで左は旭岳温泉、右は天人峡温泉に向かう分岐点がありますので、左の旭岳温泉に向かいます。
あとは、1本道で旭岳温泉に向かいます。
JRで旭岳温泉まで
札幌市からは、特急のスーパーカムイ、スーパー室谷、オホーツク、サロベツで旭川に向かいます。
JR旭川駅で降車し旭川電気軌道のバス「いで湯号」に乗ります。
バスで旭岳温泉まで
旭川駅前から旭岳行きの旭川電気軌道のバス「いで湯号」で、旭岳温泉に行くことができます。
旭川市内から東神楽町~旭川空港~東川町を経由し旭岳を結ぶ定期路線バスです。
旭川駅の乗り場は、旭川駅北口(東側)の乗り場9 番です。
終点旭岳は、旭岳ロープウェーの山麓駅です。
旭岳温泉で人気の宿
ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・硫酸塩・塩化物泉の湯量豊富な温泉が自噴する旭岳温泉の人気の温泉をご紹介します。
旭岳温泉 湯元 湧駒荘
「旭川旭岳温泉 湯元 湧駒荘」は、旭岳温泉で一番最初に温泉宿を始めた宿です。
5つの源泉から引くお湯は、浴室の種類も多く大人気です。
中でもユコマンの湯は、開湯当時からずっと続くお湯です。
旭岳温泉 ホテルディアバレー
旭岳温泉 ホテルベアモンテ
「旭岳温泉 ホテルベアモンテ」は、山荘風の建物で高級感のあるお部屋が、広々して落ち着けると大人気です。
旭岳温泉のお土産
旭岳温泉の玄関口東川町の道の駅。
いろいろなお土産がそろっているので便利です。
農家さんが持ってくる新鮮野菜も珍しいものがあったり、ここでしか買えないものもありますよ。
東川町道の駅 道草
三千櫻酒造のお酒
東川町の公設酒造として2019年から大雪山から届けられる天然の雪解け水と東川町で作られる美味しいお米を使って作られるお酒です。
道草館(東川町 道の駅)で購入できます。
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東川町産のお米
北海道の上川地方は、上川百万石といわれたお米の産地です。
その上川地方にある東川町で作られた、おいしいななつぼし。
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東川町の湧水
大雪山の雪解け水が長い年月をかけ地下深くに浸透し、大自然のフィルターによってゆっくりと濾過されたお水です。
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東川町のカフェ・おいしいお店
北の住まい設計社 カフェ
東川町東7号北7線にある「北の住まい設計社カフェ」
木工家具などのメーカーで
敷地内にはショールームと工房、カフェが隣接されています。
森の中にあるカフェでパスタなどのランチメニューやケーキ・パンも人気です。
住所
北海道上川郡東川町東7号北7線
電話 0166-82-4556
定休日 水曜日
讃岐うどん・千幸
香川県で修行したうどん好きの店主が、香川県産小麦と北海道産小麦、そして大雪山の伏流水を使用して作る讃岐うどんです。
開店時間前から行列のできるお店です。
こしのあるうどんとごぼう天・とり天が人気
3歳以下の子供は、無料です。
住所
北海道上川郡東川町東町1丁目1-1
電話 0166–56-3060
定休日 日・月・年末年始、春休み、他不定休あり
営業時間/11:00〜14:30(なくなり次第終了)
※電話での事前予約はしていせん。
※10時30分より、記名できます。
旭岳温泉のまとめ
旭岳温泉は、北海道の道北の町、東川町の旭岳の麓にあります。
大雪山連邦の最高峰が高さ2,290メートルの旭岳です。
普通温泉といいますとホテル旅館が軒を連ねる温泉街を想像しますが、旭岳温泉には温泉街はありません。
しかも、宿泊施設は景観を配慮して建てられ高さ制限もあり、建物間もある一定の距離を保って建てられていますので、ゆったりとした雰囲気が特徴です。
大正3年(1914年)に旭川在住の阿久津啓吉が温泉を発見しました。
昭和7年(1932年)に材木業を営んでいた小西清作が、造材人夫の入浴場として湯の小屋を建て、「竹薮温泉」(たけやぶんせん)と名付けたのが現在の「旭川旭岳温泉 湯元 湧駒荘」の始まりです。
昭和25年(1950年)にはアイヌ語の「ユコマンベツ」、勇駒別(ゆこまんべつ)と名前が変わり、昭和57年(1982年)に勇駒別温泉から旭岳温泉に改名されています。
泉質は、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・硫酸塩・塩化物泉です。
・硫酸塩泉
飲んで胆のうを収縮させ、腸のぜん動を活発化します。
<浴用>・きりきず・末梢循環障害・冷え性・うつ状態・皮膚乾燥症
<飲用>・胆道系機能障害・高コレステロール・血症・便秘
・塩化物泉
皮膚に塩分が付着するため、保湿効果・循環効果があります。
<浴用>・きりきず・末梢循環障害・冷え性・うつ状態・皮膚乾燥症
<飲用>・便秘・萎縮性胃炎
「硫酸塩泉」は、「三大美人泉質」の一つです。
札幌市から道縦貫自動車道/道央自動車道 で旭川に向かい旭川北インターで高速を降り、道道37号線を東川町に進む。
東川町から道道1160号線を道なりに進むと忠別湖のはずれに旭岳温泉と天人峡温泉に向かう分岐点がありますので、左の旭岳温泉に向かいます。
JRは、スーパーカムイ、スーパー室谷、オホーツク、サロベツの特急列車で旭川まで行き、旭川電気軌道のバス「いで湯号」で、旭岳温泉に行く。
旭川電気軌道のバス「いで湯号」は、旭川市内から東神楽町~旭川空港~東川町を経由し旭岳を結ぶ定期路線バスです。
温泉街は、ちょっとがやがやしていて苦手な方、ゆったりと立ち並ぶ旭岳温泉は、静かにゆっくりと温泉を楽しむことができます。
次の旅には、お湯自慢の旭岳温泉をぜひ選んでみてください。
高山植物が咲き乱れ、たくさんの湖沼、きれいな滝とまさに神々が遊ぶ庭大雪山連峰。
旭岳と天人峡の2つのシンボルがある街、東川町は見所満載の観光地です。
まとめ記事を書きましたのでご覧ください。
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