登別温泉には、今なお白煙を上げる活火山標高326メートルの日和山があります。
昔羅針盤もなかったころ漁師の人たちは、この山の白煙を目印に帰ったり、煙の方向や多い少ないによって天候や風の強さを予想したそうです。
支笏洞爺国立公園内にあるこの山の南西斜面に当たる、標高200メートルの付近には登別原生林と呼ばれているところがあります。
面積392ヘクタールの山岳林で広葉樹の種類が多く、大正12年天然記念物の指定を受けています。
この原生林指定区域には、全く樹木の茂っていない所に温泉が湧いている地獄谷・大湯沼なども含まれていますので地質学的に見ても興味深いところです。
散策コースがありますので地獄谷を堪能しましょう!!
今回は、地獄谷や大湯沼を巡る散策コースを詳しく紹介しますね。
登別温泉地獄谷の散策コース
散策コースのスタートは、「地獄谷」です。
地獄谷をぐるっと見た後は、ちょっと外れて大湯沼・奥の湯・天然足湯と回わります。
地獄谷には、きちんとした遊歩道があり車いすの方でも散策することができます。
・題目石・鉈作り観音像・薬師如来堂は登別の三大史跡です。
題目石
地獄谷の入り口には、題目石と呼ばれる大きな石があります。
今から150年ほど前のことです。
布教と開拓に力を注ぎ、94歳の高齢まで伊達の如栄寺で住職をしていた、名僧 阿倍日進上人(あべのにっしんしょうにん)という方がいました。
布教遍歴の途中、ここに立ち寄り大きな石に〝南無妙法蓮華経〟の七文字を書いたものといわれ万民の民の幸福を祈願したものといわれています。
鉈作り観音像
題目石のある所から少し山手に鉈作り観音と呼ばれる、観音像が祭られています。
鉈作り観音とは、江戸時代に美濃の国(現在の岐阜県)の円空上人が、1666年(寛文6年)に蝦夷地(えぞち、北海道の事)に渡った時に各地で鉈一本で作り上げた観音像の一つです。
明治44年の山火事で一時行方不明になりましたが、後に黒焦げの姿で発見されました。
偶然に姿までは、朽ちないのでそのままここへ祈願して設置したそうです。
今では、地獄谷展望台の一角に社を設けて安置されています。
ゆめの豆知識!!
この黒焦げになった観音様は、大変ご利益があるとのことです。
それは、ここにお参りいたしますと離婚した夫婦でもすぐに元のさやにおさまるそうです。
なぜでしょう?
〝よく焼けぼっくり(焼棒杙)に火が付くと申しますね!〟
地獄谷展望台と地獄谷第2展望台
鉈作り観音から歩くと第2展望台・展望台の順になります。
地獄谷が一番よく見えるスポットです。
看板もあるので記念撮影スポットになっています。
薬師如来堂
文久元年(1861年)、硫黄を採掘していた南部藩の門善四郎という人が酷い目の病気にかかり、いろいろと手当をしたのですが一向に良くなりませんでした。
そこで、この付近に湧き出る温泉で洗眼したところたちまち眼病が治ったと伝えられています。
そのお礼として、地獄谷に石像を立て薬師如来として安置いたしました。
それからは、霊験あらたかな「目の湯」として親しまれています。
いま登別温泉では、日帰り温泉の「さぎり湯」だけで「目の湯」(ミョウバン泉)に入ることができます。
湯量が減っていることが心配です。
鉄泉池
遊歩道の一番奥に奥に「鉄泉池」と呼ばれるお湯の池があります。
地獄谷のほぼ中央にある小さな間欠泉です。
昔はもっと噴き出していましたが今は少しおとなしくなった感じです。
間欠泉と聞くと温泉が何メートルも吹き上がるのを想像しますね。
「鉄泉池」から吹き上がるのは温泉でなく白煙です。
湯元は、表面がぷくぷく沸騰した感じでそれがだんだんとグツグツ煮えたぎってくるのが分かります。
温度は、80度にもなりますのでお湯は周りに飛び散りますが、高くまで吹きあがることはありません。
真っ白な湯煙がもくもくと上がる様子を見ると、台地の鼓動を間近で感じることができます。
三途の川
地獄谷中央部を蛇行しながら流れているお湯の川は、「三途の川」と呼ばれています。
「三途の川」
死んだ人があの世へ行く時に渡る川。
周りの景色を見渡すとまさにこの名前はピッタリではございませんか!
でも地獄谷では川を渡ると長生きするといわれているんですよ。
途中この川を渡り大湯沼へと向かいます。
登別温泉の源泉にもなっている大湯沼
ゆめからのアドバイスを是非!
今までは、歩きやすく作られていた遊歩道でしたが、この先は、階段があったり、急に坂になっていたり足元の悪いところもあります。
道路が濡れていて滑ることもありますので、履きなれて歩きやすい靴で歩くのがいいでしょう。
段差があるところもあるので、足元をよく見ながら注意して楽しく散策をしてくださいね。
歩くのに自信がない方などは大湯沼にある駐車場まで車で行かれるのもいいでしょう。
駐車場は、地獄谷にある駐車場とセット価格になっています。
地獄谷から300mくらいの所に大湯沼があります。
日和山の水蒸気爆発によってできた旧噴火口で、周囲約1kmのひょうたん型をした沼です。
深さは22mある、大きなお湯の沼です。
表面近くの温度は、40度から50度ほどで40度くらいだと入るのにちょうどいい温度ですね。
でも深くなるにつれだんだんと熱くなってきます。
沼底では、約130℃にも達するとのことの事ですからかなりの高温です。
間違って落ちたらどうなるんでしょう?
怖いですね~
この沼の大湯沼のお湯が、温泉街の中心を流れている、クスリサンベツ川に流れ込んでいます。
登別温泉 奥の湯
大湯沼を見渡す大湯沼展望台からさらに奥に進んだところに奥の湯があります。
こちらも日和山の旧噴火口の一部です。
円錐形の沼底からは、硫黄泉が激しく噴出しています。
沼の表面の温度は約75℃~85℃もあり、特に沼の手前側と中央部分の温度が高く、湯釜が煮えたぎっているようです!
湖底はもっと熱いんでしょうね。
奥の湯からは、硫黄が堆積せず流出しています。
ゆめからの注意!
これだけ熱かったら、間違って落ちたらもう大変!
火傷ではすみません、あっという間に体がボロボロに・・・怖いですね。
落ちないように十分注意してくださいね。
大湯沼川の天然足湯
帰りは鬼スロで決まり
差ここまで来たら帰りはどうしましょう?
来た道を戻ってもいいし。
石水亭のある道まで出ると舗装道路を歩いて地獄谷まで戻れます。
でもせっかくですから「鬼スロ」に乗ってみませんか?
「鬼スロ」は登別温泉街を走る電気バスで今年から運行が始まりました。
「鬼スロ」の詳しいことはこちらの記事をお読みください。
登別地獄谷の散策コースのまとめ
地獄谷や大湯沼を巡る散策コース大正12年天然記念物の指定を受けた登別原生林を歩きます。
散策コースのスタートは、「地獄谷」です。
地獄谷をぐるっと見た後は、ちょっと外れて大湯沼・奥の湯・天然足湯と回わります。
地獄谷には、きちんとした遊歩道があり車いすの方でも散策することができます。
地獄谷の入り口には、題目石は、94歳の高齢まで伊達の如栄寺で住職をしていた、名僧 阿倍日進上人がここに立ち寄り大きな石に〝南無妙法蓮華経〟の七文字を書いたものといわれ万民の民の幸福を祈願したものといわれています。
鉈作り観音は、円空上人が、蝦夷地に渡った時に各地で鉈一本で作り上げた観音像の一つです。
展望台・第2展望台は、記念撮影スポットになっていて地獄谷が一番よく見えるところです。
薬師如来堂はこの付近に湧き出る温泉で洗眼したところたちまち眼病が治ったと伝えられています。
霊験あらたかな「目の湯」として親しまれています。
いま登別温泉では、日帰り温泉の「さぎり湯」だけで「目の湯」(ミョウバン泉)に入ることができます。湯量が減っていることが心配です。
「鉄泉池」は、小さな間欠泉です。
「鉄泉池」から吹き上がるのは温泉でなく白煙です。
湯元は、表面がぷくぷく沸騰した感じでそれがだんだんとグツグツ煮えたぎってくるのが分かります。
温度は、80度にもなりますのでお湯は周りに飛び散りますが、高くまで吹きあがることはありません。
地獄谷には、川を渡ると長生きするといわれている「三途の川」が流れています。
地獄谷からちょっと外れて大湯沼・奥の湯・天然足湯と回ることができます。
今までは、歩きやすく作られていた遊歩道でしたが、この先は、階段があったり、急に坂になっていたり足元の悪いところもあります。
歩くのに自信がない方などは大湯沼にある駐車場まで車で行かれるのもいいでしょう。
駐車場は、地獄谷にある駐車場とセット価格になっています。
大湯沼がは、日和山の水蒸気爆発によってできた旧噴火口で、周囲約1kmのひょうたん型をした沼です。
表面近くの温度は、40度から50度ほど深くなるにつれだんだんと熱くなってきて沼底では、約130℃にも達するといいます。
大湯沼展望台からさらに奥に進んだところに奥の湯があります。
沼の表面の温度は約75℃~85℃もあり、特に沼の手前側と中央部分の温度が高く、湯釜が煮えたぎっているようです!
地獄谷から歩いて天然足湯まで行かれた方は、同じ道を戻るか温泉街に続く舗装道路に出て戻る方法もあります。
今年から運用の始まった「鬼スロ」という可愛い電気バスも天然足湯まで運行していますので、乗ってみるのもいいでしょう。
あまり無理をしない方法で地獄谷までお戻りください。
ちょっと距離はありますが、是非立ち寄ってみたいスポットがたくさんありますね。
登別温泉の観光スポットやイベントをまとめました。
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登別温泉の歴史と温泉の種類と効能・お土産についてまとめました。
詳しくはこちらをご覧ください。
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