地球がまあるく見える場所って知ってますか?
地の果てといわれる「秘境」知床国立公園の入り口として、また北海シマエビと北の天の橋立で有名な尾岱沼、そして、白鳥の湖風蓮湖のある野付風蓮道立自然公園の中継基地としての役割を果している中標津町にあります。
この中標津町にある開陽台という観光スポットが地球がまあるく見えると人気です。
今回は、この開陽台の展望台について、展望台から見える北海道らしい風景や根釧原野。
駐車場などについてもご案内します。
中標津にある開陽台の展望台
中標津の中心街からおよそ12キロ、車で15分北へまいりますと、開陽台があります。
この開陽台はかつて「三角点」と呼ばれていました。
開陽台のここから噴出した溶岩は一ケ所に盛り上がらず、ほぼ原野の南方向へ一直線に流れ、冷え固まりそれが開陽台地となりました。
昭和37年(1962年)「開陽台」と命名されました。
その後、育成牧場、展望台が建設され新観光地として知られるようになったのです。
いま、展望台があるのは標高270メートルほどの丘陵地で、根釧原野を一望に眺めることができ「地球が、まあるく見える」と大人気です。
私が初めてこの開陽台に来たのは40年くらい前だったと思います。
確かに開陽台は、ありました。
でも、展望台が今のように立派ではなく鉄骨の階段を上り建物の上も鉄骨で囲まれていました。
現在の建物は平成7年(1995年)に建て替えられた3代目になります。
地平線まで見渡せるせるところはだんだんと少なくなっている中、この「開陽台」からは昔と変わらぬ風景が見れます。
展望台に立ったら、まず地平線を見てください。
どうですか?
まあるく見えますか?
展望台からの眺めは、背後に斜里岳、摩周岳、雌雄両阿寒岳などが遠くに見えます。
標津岳、サマツカリヌプリ、武佐岳がすぐ目の前に迫っております。
そしてはるか地平線には、野付半島、海上に浮ぶ国後島、知床連山と見渡せます。
武佐岳が視界を30度さえぎるそうで「330度の視界」をうたっています。
本当にそうでしょうか?
実際に展望台から見た感想は?
展望台に上って見れば360度ぐるりと見渡すことができる大パノラマです。
世界最大の旅行口コミサイトでは、「旅好きが選ぶ!日本人に人気の日本の展望台ランキング 2020」の第7位に選出されました。
開陽台屋上にある展望台は、展望館屋上になっています。
展望台(展望館屋上)、駐車場、駐車場トイレは通年利用可能です。
中標津の開陽台からの景色
開陽台の展望台からは、どのような風景が見れるのでしょう。
早速屋上に上ってみてみましょう。
実際に開陽台を訪れた方の口コミはこちら ⇨ たびノート
真四角のパッチワークのような格子状防風林
開陽台を空から見るときっちりと周りには、真四角に区切られた防風林が見えます。
この防風林が北海道らしさを一段と醸し出しています。
なぜ防風林が、こんなにきちんと真四角になっているのでしょう?
札幌もそうですが開拓時代の北海道の街並みは、まだ何も建物が建っていないうちに真四角に区切られて行きました。
その構想を考えたのが開拓長官黒田清隆とともに北海道開拓の礎となったホーレス・ケプロンです。
開拓使が招へいした外国の指導者の中で最初に来日したケプロンは、道路建設、工業、農業など各分野でより前向きな提案を行い、北海道大学の前身「札幌農学校」の設立には大きな役割を果たしました。
このケプロンの提案が北海道の開発の基盤造りの原点となったのです。
ケプロンは、道内各地の原野にもアメリカ型の区画整理を行っていきました。
その区画に合わせて根釧台地でも大正3年(1914年)から防風林が造成されていったのです。
この防風林を格子状防風林といいます。
特にこの根釧台地一帯に作られた防風林はとてつもなく大きい防風林です。
根釧台地は、根室管内中標津町(なかしべつ)・標津町(しべつ)・別海町(べつかい)、釧路管内標茶町(しべちゃ)の4町にまたがっています。
1辺の長さ約3キロの間隔で四角く区切られた土地の回りを、幅180メートルの防風林で囲っていくのです。
それが100km以上もつながっていてこの光景を作り出し防風林の総面積は15,000ヘクタール、何と東京ドーム約3200個分もあります。
根釧台地一帯の格子状防風林は、平成13年(2001年)「北海道遺産」に指定されました。
車で走っても防風林だなというのはわかる程度です。
開陽台の展望台から見ても見えるのは一部分ですが、それでもまるで絵にかいたような防風林のパッチワークを見ることができます。
格子状防風林の全景を見ようと思ったら飛行機でないと見られません。
空の上から・・・それも宇宙からこの格子状防風林の全景を見た方がいます。
平成12年(2000年)2月にスペースシャトルにのって宇宙に行った、余市町出身の毛利衛さん。
宇宙から写したビデオカメラにこの格子状防風林の姿がくっきりと鮮明に収められていました。
素晴らしいですね。
北海道の農耕地では、どこに行っても防風林を見ることができます。
十勝地方などでも広い耕地が続き防風林があります。
でも、根釧台地のように180メートルもの幅に防風林を植えている所は、網走管内斜里町(しゃり)や清里町(きよさと)などにも格子状防風林はありますがこれほど大きくはありません。
他の地方の防風林のほとんど松を一列に植えたものです。
それを見ても、この根釧台地の冬は厳しいのです。
松を一列植えただけでは耐えられない風雪が吹き荒れることが分かりますね。
まんまる地平線
開陽台の周りを空から見るとパッチワークのような農耕地が広々と広がっています。
その農耕地の先を見ると地平線まで見えます。
それが、直線ではなく曲線!
「地球はまるい」と実感できるでしょう。
天気がいいと真っ青な空。
眼下を見ると頑張って登ってきた駐車場からの階段が見えます。
そして今、走ってきた道路が見えます。
そのまま、酪農地帯の奥を見ると青々とした海が広がります。
冬は、流氷で覆われるオホーツク海です。
そのオホーツク海に見える島影は、北方領土の国後島(くなしりとう)です。
左手に続く山並みは知床連山、右前方に野付半島。
階段を背に後ろを向くと斜里岳、摩周岳、雌雄両阿寒岳などの山が遠くに見え、標津岳、サマツカリヌプリ、武佐岳がすぐ目の前に見えます。
中標津・開陽台の駐車場
開陽台は、小高い丘の上。
一般駐車場から見ると、階段を使って一段高い場所になります。
結構急な階段でこれを上っただけで疲れちゃう方もいらっしゃると思いますが、この開陽台の絶景を見ると絶対疲れも吹き飛びます。
でも、階段を登れない方もいらっしゃいますね。
地図を見て見落としがちだとおもいますが、展望台の裏手にある駐車場に止めましょう。
駐車場からは、スロープで屋上まで行く事ができます。
お年を召された方やベビーカーの赤ちゃん連れの方もこちらにお停め下さい。
近隣の食事処
中標津、開陽台付近の食事処をご紹介します。
手打そば 伊とう
地元、中標津産蕎麦粉を使用した挽きぐるみのそばが食べれます。
通の人も絶賛する味です。
JAF優待が使えます。
北海道標津郡中標津町東1条南3-2-1 やまりんビル1F
TEL050-5492-9741
営業時間 11:00~16:00 17:30~19:30
定休日 火曜日
※1~3月は定休日が変更となる予定。詳細は店舗までお問合せください。
むらかみうどん
本場で修業した店主が作る町で唯一の本場讃岐うどん専門店です。
コシのある麺に上品なつゆがかかるうどんは美味しさが溢れます。
揚げたて天ぷらのうどん、肉うどん、カレーうどんなどメニューも豊富。
中標津ゴーダチーズかけ放題のうどんがあって人気。
スタッフさんが削って掛けてくれますがストップというまでかけてくれますよ!
TEL0153-77-9977
営業時間 11:00 ~ 15:00
定休日 水曜日
近隣のホテル
中標津のお宿をご紹介します。
ホテル 開陽イン
夕食は外で、朝食は、美味しい手作りを食べれるビジネスホテルです。
北海道らしいものがたくさんついています。
養老牛温泉「湯宿 だいいち」
中標津の奥座敷といわれる養老牛温泉にある1件宿です。
混浴露天風呂があり温泉と食事が自慢の宿です。
「湯宿 だいいち」のまとめ記事は、こちらをご覧ください。
開陽台展望台からの景色・駐車場のまとめ
「地球はまるい」と実感できる開陽台。
標高270メートルほどの丘陵地にある展望台からみると水平線が丸く見えます。
展望台からの眺めは、背後に斜里岳、摩周岳、雌雄両阿寒岳などが遠くに見えます。
標津岳、サマツカリヌプリ、武佐岳がすぐ目の前に迫っております。
そしてはるか地平線には、野付半島、海上に浮ぶ国後島、知床連山とこの辺りの風景を一望することができます。
格子防風林の続く根釧台地の独特の風景はまるでパッチワークのようです。
宇宙からも見えたこの絶景を楽しんでください。
駐車場も一般駐車場だけでなく、歩くのが大変な方ようにスロープで展望台に行ける駐車場が用意されています。
お年を召された方やベビーカーの赤ちゃん連れの方も安心していく事ができますね。
道東方面にお越しの時はぜひ「開陽台」によって地球の丸さを実感してくださいね。
その時には、旅の参考にしていただけたら嬉しいです。
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